第百話 スターライト=セレナーデ
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ね」
「そうかい」
「じゃあ応援するよ」
「ああ、頼むよ」
「ところでよ」
ゴルディマーグがその巨大な指でミンの肩を突いてきた。
「何だい?」
「さっき俺達に何か言いたそうだったけどよ」
「ああ、酒のことでね」
「酒か」
「あんた達ロボットなんだろ?」
「ああ」
「それで酒は大丈夫なのかい?」
「まあ雰囲気だけ楽しんでるぜ」
「そうなのかい」
「だからそっちは気にしないでくれよ」
「ああ、わかったよ」
「うちの隊長は飯とか食うこともできるけどな」
「へえ」
「牛丼が好きなんだよ」
「面白いね、牛丼なんて」
「他にも牛丼好きなのは多いよ、うちは」
シモーヌが言った。
「フォッカー少佐にサンシローに洸に竜馬にね」
「何か多いね」
「それに一矢に。あれっ」
ここでベッキーもシモーヌも気付いた。
「皆声が似てるね」
「凱以外はね」
「声が似てると好きな食い物も似るのかね」
「そういやあんたの声はフォウそっくりだね」
「あの青緑の髪の娘かい?」
「似てるねえ、本当に」
「一度直接話してみたらどうだい?」
「面白そうだね、じゃあそうさせてもらうか」
「ああ、そうしなよ」
「こりゃまた見物だね」
そう話す横ではハッターとフェイは言い争っていた。ミンはそうしたロンド=ベルの雰囲気に早くも馴染んでいたのであった。
ギガノス軍は一部がロンド=ベルに加わりその大多数は連邦軍に編入されることとなった。月の基地も接収され、そこに連邦軍が入ることになった。
「これでまた一つだな」
「はい」
ブライトはラー=カイラムのモニターでヘンケンと話をしていた。
「月も我々の手に還った」
「ですね。これは非常に大きいです」
「もっとも戦力はあまり置けないがな。まだティターンズにネオ=ジオンがいる」
「はい」
「彼等もまた動くだろうし。月には防衛の戦力しか置けそうにもない」
「仕方ありませんね」
「それに君達はすぐに次の戦いに向かうのだろう?」
「ええ」
ブライトはそれに応えた。
「今度は小バームです」
「そうか、今度は彼等か」
「思えば彼等との戦いは不可解なはじまりですが」
「なあブライト大佐」
ヘンケンは彼にあらためて声をかけてきた。
「何か?」
「実際のところどう思う?本当に竜崎博士がリオン大元帥を毒殺したと思うか?」
「まさか」
ブライトはそれをすぐに否定した。
「会見の場でその様なことをする者はいません。ましてや竜崎博士はその様な方でもありませんでした」
「そうだな」
一矢の父である竜崎博士は落ち着いた理性的な人物だと知られていたのである。
「有り得ないです、普通では」
「そうだな。それにバームの戦士達も皆高潔だった」
「はい」
アイザムにしろハレックにしろ。
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