第百話 スターライト=セレナーデ
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処へだ!?」
「決まってるじゃねえか、皆のところへだよ」
「皆か」
「どっちにしろギガノスはもうねえんだろ?じゃあロンド=ベルに来てくれよ」
「しかし私は」
ギガノスの人間だった。それがおめおめと、と言うつもりだった。だがケーンの方が先だった。
「旦那の同志も俺達と一緒に戦ってたしよ」
最後の戦いでは確かにそうであった。
「もう俺達は敵同士じゃないんだ。だから」
「兄さんにとってもその方がいいと思うわ」
「リンダ・・・・・・」
「父さんともよく話して。お願い」
「・・・・・・わかった」
マイヨは遂にそれに頷いた。
「では行くか、同志達の下へ」
「おうよ」
「行きましょう、兄さん」
三人は要塞からの脱出にとりかかった。だがこの時一つ見忘れがあった。
「ウグググググ・・・・・・」
ギルガザムネの脱出ポッドは稼動していたのである。ドルチェノフはその中からかろうじて脱出した。
「わしは死なんぞ!」
ドルチェノフはコクピットから這い出てそう呟いた。
「死んでなるものか!わしがいる限りギガノスは不滅!」
そう言いながら扉へ向かう。だがそれは開きはしなかった。
「ヌッ!?」
しかもパイロットスーツの中の酸素もなくなってきていた。周りでは爆発が起こっている。
「酸素が・・・・・・しかもドアが」
もう終わりであった。周りには誰もいない。
「誰かおらぬのか!わしは総統だぞ!」
他の者は全て投降しているのだ。彼はギガノスの最後の一人になっていた。
「み、見える!」
彼は酸素がなくなり、その薄れいく意識の中で幻を見ていた。
「ギガノスの栄光が。統一ギガノスに」
最後に叫ぶ。
「栄光と勝利を!」
そう叫んだ瞬間に要塞は爆発した。そして宇宙の塵となったのであった。
「これで完全に終わりだな」
「ええ」
リンダはケーンの言葉に頷いた。
「ギガノスは終わったぜ」
「ケーンさん、リンダさん」
ドラグナーの通信にルリが入って来た。
「お疲れ様でした」
「ああ」
「投降及び共闘したギガノスの将兵達はそのまま連邦軍に編入されることになりました」
「そうか」
「ドルチェノフ派の将校が何人か軍事法廷にかけられる意外は。御咎めもなしです」
「またそりゃ随分寛大だな」
「ミスマル司令や岡長官の御判断です。三輪長官は大反対でしたが」
「そういやあのおっさんまだ頑張ってるんだったな」
「ギガノスの将兵は全員戦犯として裁判にかけろと仰っていました」
「無茶苦茶言ってるな」
「それは何とか抑えました」
「やれやれだぜ」
「ただ、その交換材料として」
「何かあったのかよ」
「次は小バームにあたることになりました。そしてそれが終わったら次はプラント周辺の警戒です」
「プラント周辺!?」
「うむ、どうやら
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