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戦国異伝
第六十八話 足利義昭その七
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兵を持つまでには尾張の三分の二を手中に収めてからだった。それだけ一万の兵を揃えるのは力が必要なのだ。
 それでだ。信長は言うのだった。
「大きいのう、実に」
「はい、確かに」
「淡路や畿内の兵は使えるがじゃ」
 信長からの言葉だった。
「しかしこれもじゃな」
「あの辺りは様々な国人が入り乱れておりまする。それも入れての数ですし」
 生駒は今度は国人達について話した。摂津、河内、和泉のだ。
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