便利な魔法
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ってしまう…
「行っちゃいましたね…」
リュカと使用人の会話に唖然とするティミー…
「勝手だなぁ…まぁいいか!行けば分かるよね」
そんな事は気にしないマイペースな男…
これまで以上に遠慮することなく、気ままに奥へと進んで行く。
「バ、バリアって…コレ?」
それは奇妙な光景だった…
屋敷の一番奥の部屋に入ると、ソコはかなりの広さで入口から遠くにポツンと天蓋付きのベッドが置かれてるのみ…アルル達の位置からは随分と離れている。
しかし何が奇妙かというと…床がバチバチと放電しているのだ!
「うわぁ〜………とてもじゃないですが、あのベッドまでは行けそうにないですね…」
「相変わらずだなぁティミーは…試してもいないうちに諦めるなんて…」
「い、いや…しかしコレは危なそうじゃないですか!?」
父の呆れた言葉に、思わずムキになって言い返すティミー。
「先ずは試してから考えようよ。………つー事で、行けカンダタ!」
「え!?俺なのかよ!何か偉そうな事を言ってるけど、結局は自分で試さないのかよ!?勝手すぎるだろ!」
リュカの身勝手さに激怒するカンダタ!
「そうですよ父さん!あんだけ偉そうな事を言ったのだから、ここはご自分で試して下さいよ!」
「ヤだよ!絶対バチッときそうじゃん!痛いのヤダもん」
「試してみないと分からないと言ったじゃないですか!」
「うん。だからカンダタで試すんだよ。つーワケで、さっさと行け!」
もう開いた口がふさがらない…ビアンカですら頭を押さえて首を振る。
「それに使用人の爺さんは、あのベッドで寝ているヤツの世話をしてるって言ってたじゃん…見かけ倒しで何て事はないのかもしれないよ。…ほれ行けよカンダタ!」
「リュ、リュカさん…流石にちょっと…カンダタさんをイジメ過ぎなのでは…?」
「ハツキは優しいなぁ…でも考えてごらん。この場合、誰を犠牲にするのが一番良いのかを………ほ〜ら、カンダタだ!」
誰に何を言われても揺るがないリュカ理論!
「お父さん…こう言う時は魔法で何とかしましょうよ…」
そんなリュカ理論に真っ向から挑むのは、娘のマリー…
「魔法で?…どんな?」
「皆さんは『トラマナ』って魔法を知ってますか?」
「え、トラマナって…毒の沼地を歩いてもダメージを受けなくする魔法よねマリー!?」
「…正確には、足下からのダメージを受けなくする魔法です…お母さんは使えましたよね!?」
「えぇ………トラマナ!」
ビアンカが促される様に魔法を唱えると、アルル達全員に足下から淡い魔法の光が包み込む。
「さぁ…コレでバリアの床も大丈夫ですよ!あのベッドまで進みましょう」
解決策を示したマリーが、嬉々と前進を促した。
だが、凄まじい放電のバリア床に、誰もが踏み
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