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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第九十七話 私が守りたかったもの
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              第九十七話 私が守りたかったもの
ロンド=ベルがオルファンに向かっている頃ネオ=ジオンではハマーンを中心に情報収集が集中的に行われていた。とりわけプラントに関するものが集められていた。
「ではプラントの者は強化人間と同じなのだな」
「はい」
イリアがハマーンに説明する。
「身体を強化していることは全く同じです」
「そうか。では精神状態はどうなのだ」
「それは我々と変わりありません」
「つまり心はいじくられてはいないということか」
「彼等は精神も進化したと主張していますが」
「フン、それは誰でも言っていることだ」
ハマーンはその主張は一笑に伏した。
「誰でもな。だが実際にそうであったことはない」
「はい」
「所詮コーディネイターも我々も同じだ。人間に過ぎない」
「左様ですか」
「そうした主張は意に介することはないな。問題は戦力だが」
「徴兵制によりそれなりの兵力があるようですが」
「備えていたか」
「そこに志願兵も加わり。かなりの戦力を構成しております」
「それを使ってどうするかだな」
「今のところはこれといって動くつもりはないようですが。ただ」
「ただ。何だ?」
「プラント内の強硬派は地球からの独立を考えているようです」
「地球からのか」
「はい。最高評議会議員の一人にして国防委員長であるパトリック=ザラを中心に。それが認められないならば戦争も辞さずとか」
「愚かな話だな」
ハマーンはまたしても言い捨てた。
「今ここで自分達を戦乱に引き入れるつもりか」
「それでも独立を目指したいようです」
「何の為にだ。自分達が選ばれた存在だとでも言うのか?」
「その様です。コーディネイターは優れている。劣った地球人、ナチュラル達とは縁を切ると。そう考えている模様です」
「地球の者達が愚かなのは同意だがな」
そこはハマーンも同じ考えであった。だが彼女とプラントの者達では大きな資質の違いがあった。
「ここで目立った動きをしては。ティターンズを刺激するだけというのもわからないのか」
「ブルー=コスモスですか」
「あの者達がジャミトフやバスクにプラントへの攻撃を執拗に勧めているのは聞いている」
「はい」
「それを。知らないわけではあるまいに」
「彼等はコーディネイターの優秀さと科学力で勝てると思っているかと」
「戦力差があろうともか」
「どうやら。今全土の要塞化を勧めているとも言われています」
「わかった。ではプラントも警戒の対象に入れよう」
「はい」
「どのみち地球圏をミネバ様のものにする為には邪魔な存在だ。機を見て叩くぞ」
「はっ」
ハマーンはプラントと敵対することを密かに決定した。彼女はただアクシズに閉じ篭っているわけではなかった。次の手を打とうとしていた
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