第二十九話 闇を払うものその九
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「降伏されますか」
「答えはわかっていると思いますが」
高代も自信から返した。
「違うでしょうか」
「その通りですね。ではです」
「中に入りましょう。それでは」
「闘いましょう」
こう言葉を交えさせてだった。二人は体育館の中に入った。体育館の中はバスケットコートにゴールがあり左右に一階と二階にも窓がありそこから日の光が入っている。一回と二階は吹き抜けになっている。よくある造りの体育館である。
その体育館の中に入りだ。まずは広瀬が言った。
「実は俺は高校の頃はバスケをしていました」
「そうだったのですか」
「はい、八条高校でした」
「君もあの高校出身でしたか」
「それは貴方もですね」
「はい」
にこやかな笑みでだ。高代は己の前から振り向いてきた広瀬に答えた。
「その通りです」
「つまり先輩と後輩ですね」
「高校、そして大学の」
「そうですか。大学もですか」
「いい大学ですね」
高代はそのにこやかな笑みで答えた。
「それも実に」
「そうですね。本当にいい大学です」
「何年もいたいとさえ思いました」
「そうなのですか」
「そこまで思わせてくれる大学です」
それが八条大学だというのだ。そしてだ。
その大学の中のコートの一つに位置してだ。二人は向かい合った。そしてすぐにだ。
互いの剣を構える。まずはだった。
高代がその剣を前に突き出した。するとそこから白い光が放たれた。
幾千もの星の瞬きを集めた様なその光が広瀬に向かって放たれる。その光に対して広瀬はすぐに右に動いた。摺り足で動きそれをかわそうとする。
だがそれは適わなかった。彼の動きに合わせてだ。光も動いたのだ。
「カーブ?いやこれは」
「そうです。ミサイルの様なものです」
光を放ったその高代の言葉だ。
「この光はそういうものです」
「追尾式ですか」
「こうした力の使い方もあります」
「成程。面白い光の使い方ですね」
「そして光のですね」
「はい、面白いです」
光に迫られながらもだ。広瀬は余裕を見せていた。
そしてそのうえでだ。こう言ったのだった。
「今後の戦いの参考になります」
「いえ、参考にはならないでしょう。何故なら」
「俺がここで倒れるからですね」
「この光をかわせますか?」
言いながらだ。またしてもだった。
「まだありますし」
「もう一発、いや」
三発だった。今追ってきているものを含めて四発だ。その四発の光が広瀬に迫ろうとしていた。彼にとってはまさに絶体絶命の状況だった。
その彼を見てだ。高代は言った。
「一撃でもかなりですが」
「そうですね。それが四発になると」
「確実に。貴方は倒れます」
高代は広瀬を見据えながら述べた。
「そうなるか。それとも」
「
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