第九十六話 ダバとギャブレー
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て起こるって」
レインはそれがやけに気になった。
「一体何が起こるのかしら」
「どちらにしろ戦いが続くということだけは確かですね」
ジョルジュがそれに応える。
「だったらおいら達がやることは一つだけだね」
「ああ、この拳で敵をぶっ潰す」
「そういうことだ。そして地球を守るだけだ」
「わかり易いって言えばわかり易いね」
アレンビーもそれに頷く。
「まっ、どんな敵が来ても戦うだけよ。結局は」
「そうだな。このキング=オブ=ハートの名にかけて」
彼等は次の戦いにもう心を向けていた。そんな中でロンド=ベルの面々が帰還したオービットベースの中で少し騒動が起こっていた。
「さて、と」
レッシィがシニカルな笑みを浮かべていた。
「どういう心境の変化だい、ギャブレット=ギャブレー君?」
彼女はギャブレーに顔を向けて問うていたのだ。
「真実を知ったと言えばよいのかな」
「真実を!?」
「そうだ。あのリョクレイ=ロンとポセイダルの通信を聞いてな。クワサン殿のことを知ったのだ」
「それはどういうことなんだ?ギャブレー」
「一言で言うとクワサン殿はセンサーだ」
「センサー」
「そうだ。ポセイダルにとってのな。同時に目でもある」
「それってどういうこと!?」
「ポセイダルはクワサン殿を通じて自軍の中を見ていたのだ。監視の為に」
「そんなことをしていたの」
アムはそこまで聞いて嫌悪感を露わにさせた。
「せこいことしているわね」
「私もようやくそれに気付いたのだ。クワサン殿はポセイダルに利用されていると」
「だから俺達のところに来たんですね」
「そういうことだ」
アキトにも答える。
「これでわかってくれただろうか」
「それでクワサンって娘は大丈夫なのか?」
カミーユが問う。
「下手をしたらあの娘も危険だし俺達だってポセイダルに中身を知られてしまうぞ」
「それは安心して」
リツコが彼等に対して言う。
「私とサコン君、あとセニア王女が見るから。それにもう戦闘には参加させないし」
「そうですね、それがいいです」
それにサコンも頷く。
「今の彼女は一見しただけで精神的にも肉体的にも参っている。今はじっくりと治療が必要です」
「大丈夫なんですか?」
「今の時点なら大丈夫ね。けれどもう少し遅かったら危なかったわよ」
「はい」
ダバはリツコの説明に顔を暗くさせた。
「取り返しのつかないところになるところだったんですね」
「そうね。けれどダバ君のおかげで彼女は助かるわ」
「オリビー・・・・・・」
「まっ、あんたはあんたでクワサンに惚れたんでしょ?」
アムは意地悪そうな顔でギャブレーに声をかけた。
「それは違う」
ムキになってそれを否定する。だがそれは肯定と同じであった。
「私はあくまでクワサン殿の
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