第九十五話 クワサンの鎧
[1/14]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第九十五話 クワサンの鎧
「そうか、ガイゾックが」
マーグはヘルモーズのブリッジにおいてロンド=ベルとガイゾックの戦いの結末を聞いていた。
「やはり。負けたか」
「予想されていたのですか」
「うん」
報告するロゼにそう応える。
「彼等では無理だと思っていたよ」
「わかりました」
「だが。それで終わりというわけにはいかない」
マーグの目が光を強くさせた。
「今彼等はオービットベースと言う地球の衛星軌道上にある基地に向かっているね」
「はい」
「ではそこに攻撃を仕掛けよう」
「わかりました。ではシャピロ提督に命じて」
「いや」
だがマーグはここで言った。
「彼の軍は今はネオ=ジオンへの牽制に使っている。今それを動かすのはよくない」
「ではどうされるのですか?」
「私が行く」
「えっ!?」
ロゼはマーグの言葉に思わず声をあげた。
「司令、今何と」
「私がオービットに攻撃を仕掛けると言ったんだが。駄目かな」
「危険過ぎます」
ロゼはその整った眉を顰めさせて言った。
「司令自ら行かれるのは。あまりにも」
「いや、私が行かなければ駄目だろう」
だがマーグも引かなかった。
「司令だからといって。後方にいるだけというのはよくはない」
彼は今までも前線に立っているのだがそれは言わなかった。
「それにオービットベースは今度我々の障害になる。何とかしておきたい」
「ですが」
「そんなに心配なのか、ロゼは」
「・・・・・・はい」
その目を悲しげにさせて言った。
「私は・・・・・・マーグ司令の副官でありこの軍の副司令官でありますから」
心配をするのは当然だと言うのである。だがその顔は俯いていた。
「司令に何かあれば・・・・・・」
「それじゃあロゼも一緒に来るかい?」
「えっ!?」
その言葉に思わず顔をあげる。
「君も超能力は使える。一緒に来てくれればそれだけでかなりの戦力になる」
「司令・・・・・・」
「そしてポセイダル軍にも来てもらおう。ロンド=ベルを中と外から攻める為にね」
「わかりました。それでは」
マーグとロゼはすぐに作戦に移った。ヘルモーズはその巨体を何処かに消して戦場に向かうのであった。
ガイゾックとの戦いを終えオービットベースに向かうロンド=ベル。だがそこに異変が起こった。
「艦長、大変です!」
命がユリカに報告する。
「オービットベースの前にヘルモーズが現われました!」
「ええっ!?」
「その周りにはポセイダル軍が展開しています。オービットベース内部にも敵が侵入しました!」
「って大変じゃない!何とかしないと!」
「俺達が行く!」
大空魔竜にいる凱がモニターに現われた。
「凱!」
「オービットベースに侵入されたとなれば一大事
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ