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久遠の神話
第二十八話 使い捨ての駒その三
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だ。
「だからな。そうしたことはな」
「しない。君は」
「するさ。剣士だからな」
 それはするというのだ。殺すことはだ。
「けれどな。それでもな」
「何故僕を殺さないんだ。それで」
 炎は消えた。壬本は焼かれることから解放されあちこちから黒い煙を出し焦げながらも何とか立っている。そのうえで中田に対して問うたのである。
「こんな酷いことをするんだ」
「だからな。人はできるだけ殺したくないんだよ」
「それは何故なんだい?」
「今言っただろ。人の話を聞けよな」 
 壬本の人の話の聞かなさに呆れながらも言うのだった。
「人を殺すってのは重いんだよ」
「自分を馬鹿にする人間を殺しても」
 壬本は自分のことから中田に返した。
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