第九十四話 ガイゾックの最期
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れ本当ですか!?」
ラー=カイラムのモニターにいきなり兎の着ぐるみのユリカが出て来た。
「えっ、いや」
そのユリカを見てさしものクワトロも言葉を失う。
「そんなの嫌ですよ。私まだ大尉のサイン貰っていませんから」
「あの、ミスマル中佐」
「はい」
彼は一応大尉にはなっているがジオンの経歴から大佐か中佐扱いとなっている。
「以前中佐にはサインをした記憶があるが」
「そうでしたっけ」
「間違いない。確か前にナデシコに来た時に」
「あっ、そうでした」
「確かダイゴウジ君には三枚書いた記憶がある」
「は。ヤマダさん大喜びでしたよ」
「うん。喜んでくれて何よりだ」
「白い流星とのダブルだって。家法にするって」
「冥利に尽きると言うべきなのかな」
「皆大尉を尊敬しているんですよ。ですからここは」
「迂闊に引退もできないというわけか」
「少なくともここにいる間は」
「やれやれだ」
「ところでミスマル中佐」
「はい」
ブライトの問いに応える。
「その格好は」
「あっ、これですか!?」
「うむ。一体どうしたのか」
「これ、ナデシコの艦内放送なんです」
「艦内放送」
「はい。レクレーションで。ホシノ少佐と一緒に」
「はい」
ルリも出て来た。見れば繋ぎの服を着ている。
「一矢さんとエリカさんの応援に」
「一矢の」
「バームとの戦いももうすぐですから。その為に皆で一矢さんを励ましてるんです」
「艦内放送でも。兎の艦長と私が」
「そうだったのか」
「その後だったんですよ」
「そうか。最初は何かと思ってしまった」
ブライトはようやく事情を飲み込んだ。
「それならいい」
「はい」
「だがそろそろガイゾックと遭遇する可能性もあるな」
「そうですね」
ルリがそれに頷く。
「その場合激しい戦闘になると思います」
「総員スタンバっておくか」
「了解」
「ではそちらもすぐに着替えてくれ」
「はい」
「わかりました」
こうしてロンド=ベルは戦闘態勢に入った。暫くしてレーダーに反応があった。
「ガイゾックのものです」
「ドンピシャってやつね」
ミサトはマヤからの報告を聞いて頷いた。
「よし、総員戦闘配置だ」
「総員戦闘配置」
グローバルの言葉をキムが復唱し総員それに従う。
各員それぞれの機体に乗り込み出撃する。それと同時にまた報告があがった。
「バンドック補足」
やがて肉眼でも確認出来るまでになった。
「かなりダメージを受けています」
「大阪での戦いからまだ立ち直っていないようですね」
「そうだな。だがそれでも油断は出来ない」
「はい」
未沙はここでも慎重だった。
「総員に告ぐ」
そして各機に通信を入れる。
「ガイゾックはまだかなりの戦力を保持しているものと思われます。
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