第二十五話 使い捨ての駒その八
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「あのままでな」
「そのうえでのリゾート地開発ですね」
「美しいものはそのまま美しいままで置くべきだ」
それ故にだというのだ。
「自然はだ」
「美しいですね」
「そうだ。それは八条グループ側の考えも同じだと思うが」
「あのグループは元々良識派ですから」
企業人の立場としてだ。そうだというのだ。
「ですから環境についても考慮されていますから」
「そうだな。今時環境を考慮しない企業というのもだ」
「そうはありませんね」
「自然は美しい。それにだ」
「環境を破壊してはそれが自分達に返ってきますね」
「そうなるからだ。だからこそだ」
それ故にだとだ。男は執事に述べていく。
「私は自然をそのままにしておきたい」
「そうですね。その為にも」
「今度の選挙だが」
次にするのはこの話だった。
「与党。今の与党ではなくだ」
「前の与党ですね」
「今の与党は所詮マスコミに甘やかされただけの似非政党だ」
それに過ぎないというのだ。今現在の政権与党はだ。
「そんな政党が何時までももつ筈がない」
「総連等からの支援を受けていますが」
「なら尚更だ。他国の、しかもならず者国家からの支援なぞ受けていれば余計に支持は集らない」
「有権者からの支持は、ですね」
「確かに愚か者はあの政党に票を入れた」
前の選挙ではだ。そうしたというのだ。
「だが。マスコミでも覆い隠せないだけの愚を見ればだ」
「多くの者は考えを変えますね」
「反省はしないがな」
だがそれでもだというのだ。考えは変えるというのだ。
「目先しか見えない愚か者でもその目先が変わればだ」
「それで考えを変えますか」
「そういうことだ。あの政党は次の選挙で惨敗する」
断言した。選挙の結果を。
「だからだ。前の与党の幹事長と話をしたい」
「そしてそのうえで、ですね」
「あの政党。前の与党であり次の与党からだ」
「選挙に出られますか」
「そうする。今の与党の議員のスキャンダルも掴んでおくことだ」
この指示も出すのだった。
「いいな」
「畏まりました。それでは」
「そうしろ。それにしてもだ」
「それにしてもとは」
「今の与党は愚かだ」
こうだ。男は吐き捨てる様にして述べた。
「何処までもな。愚かだ」
「マニフェストでしたね」
「要するに公約だがな」
「何一つ果たしてはいませんね」
「それどころか全く逆のことを言い出した」
「増税ですが」
「しかもその根拠は曖昧だ」
このこともだ。男は指摘したのだった。
「何もかもがだ」
「嘘しかありませんね」
「それが今の政府であり与党だ」
「所詮は社会主義政党ですか」
「我が国の社会主義は何にもなっていない」
かなり辛辣な口調でだ。男は執事に述べていく。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ