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久遠の神話
第二十五話 使い捨ての駒その一
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見せてくれる?よかったら」
「いいよ。じゃあ今からね」
「その参考書ってわかりやすいの」
「あの公式だけじゃなくて他の公式もね」
「かなりわかりやすいの」
 樹里はそれを聞いてさらに言った。
「そうなのね」
「数学って。公式を覚えれば何とかなるけれど」
「少なくとも赤点は取らなくて済む位にはね」
「文章問題もあるけれど」
「そっちもわかりやすいの、その参考書」
「うん、そっちもそう書いてるから」
「じゃあ本当にね」
 見せて欲しいとだ。樹里は切実な声で上城に頼む。
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