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戦国異伝
第五十九話 一夜城その四
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んか」
「どうにも」
 わかりかねるとだ。秀長は実際に兄に答えた。首を捻りつつ。
「それだけでは」
「そうじゃろうな。しかしじゃ」
「それでもですか」
「小六と二郎殿じゃ」
 その二人とだ。話をするというのだ。
「そうしてじゃ」
「全てを決められますか」
「わかったな。城を築く木や石はもうあるな」
「はい、既に」
 それはだ。もうあるとだ。秀長は兄の問いに答えた。
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