第六話 帰蝶その七
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うつけではないのですね」
「只のうつけのつもりはない」
「では何だというのでしょうか」
「おおうつけよ。傾いておるわ」
「傾いてですか」
「傾奇者よ。知っておろう」
信長は己がそれだと言うのである。傾奇だとだ。
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