第九十一話 ビムラーの意志
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前が正しい心を持ちロンド=ベルの皆さんと共に歩んで行くのなら」
父としての声で語っていた。
「ビムラーは必ず人類の力となり、御前はソウルとして新の旅立ちの日を迎えることになるだろう」
「わかったよ父さん」
「わかってくれたか」
「うん。僕皆と一緒に旅を続けるよ。それが僕の使命なんでしょ?」
「そうだ。御前の未来がビムラーと共にあることを祈っている」
「では真田博士」
グローバルが博士に対して言う。
「引き続き御子息をお預かり致します」
「よろしくお願いします。私はサバラス隊長と共にグッドサンダーでドクーガに対する囮となります」
「わかりました、博士達もどうかご無事で」
「はい。ビムラーが真の覚醒を迎えるその時にまたお会いしましょう」
ドクーガとの最後の戦いの時も近付いていた。それを察しているのは彼等だけではなかった。
「そうか。ビムラーが新たな成長を遂げたか」
「はっ」
ネオネロスの玄室の中だった。ドクーガの三人の幹部達がその前に片膝を着いていた。
「真田ケン太の抹殺には失敗したのだな?」
「申し訳ございません。よもやゴーショーグンにあの様な力が備わるとは」
ブンドルが三人を代表して釈明する。
「よい」
だがゴッドネロスはそれを不問に処した。
「ビムラーのことがまたわかった。今はそれでよい」
「有り難き御言葉」
「そえよりもだ」
ゴッドネロスにとっては敗戦も基地を一つ失ったことも惜しくはなかったのだ。ビムラーに比べれば。
「無機物にすら意思を与えるビムラーの力か」
彼は笑っていた。
「わしがそれを手にすればこの地球、いや宇宙の支配すら可能となる」
「お、おお!」
「ネオネロス様のお顔が!」
カットナルとケルナグールが驚きの声をあげる。見ればゴッドネロスの顔がはっきりと見えるようになっていた。スキンヘッドの逞しい壮年の男の顔であった。
「カットナル、ケルナグール、それにブンドルよ」
彼は三人に対して語った。
「次の戦いこそが全てを決する時となるであろう」
「ははっ」
「必ずやロンド=ベルを倒し」
「ビムラーをネオネロス様の手に」
カットナル、ケルナグール、そしてブンドルの三人は恭しい声で言う。
「そうだ。ビムラーを我が手に」
「はい」
(ビムラーの正統なる持ち主はこの地球で只一人)
ゴッドネロスは心の中で言っていた。
(それはこのネオネロスなのだ)
ドクーガもまた最後の決戦に備えていた。遂にドクーガとも最後の戦いの時が来ようとしていたのであった。
「目覚めるのです、巫女よ」
またあの若い男の声がイルイに語りかけていた。
「神の子イルイよ、目覚めるのです」
「貴方は・・・・・・誰!?」
イルイは深い闇の中にいた。そこで彼に問う。
「私は貴方の従者」
「私の・・・
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