第二十一話 聡美と高代その八
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「他の誰かを傷つけてもですね」
「そうです。それでも何かを手に入れたいと思われている方をです」
知っているのかとだ。聡美に問うのだった。
「それはどうなのでしょうか」
「はい、実は」
聡美は高代の今の問いに項垂れた顔になった。そのうえでだ。
何故か、その理由は高代にはわからない。今目の前にいる彼にはだ。
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