第20話
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それは一番聞きたくない声だった。
振り返ると御坂のクローンである「妹達」が立っていた。
美琴は「妹達」の一人を見て固まっているのをよそに話が続く。
「え?お?同じ顔?」
「遺伝子レベルが同質ですからとミサカは答えます。」
「ああ、双子なのね。
一卵性双生児は初めて見るけど、ここまで似るモンなんだな。
その双子ちゃんが何の用事?姉ちゃんと帰んの?」
「馴れ馴れしい人だなこの軽薄野郎、と本音の飲み込んでミサカは質問に応じます。
ミサカを中心とする半径六〇〇メートル以内の領域にて、ミサカと同等のチカラを確認したため気になって様子を見に来たのですが・・・・現場に壊れた自販機、大量のジュースを持つあなた達、まさかお姉さまが窃盗の片棒を担ぐとは・・・・」
美琴妹はため息を吐きながら言う。
「おいっ!!主犯はオマエのねーちゃん!!
俺は傍観者だぞ!!」
「電子で自販機表面を計測した結果、もっとも新しい指紋あなたのものですが。」
「ウソっ!!そんな事まで分かんの!?」
「ウソです。」
「・・・・・」
「・・・・・」
上条はもうどうしたらいいのか分からず美琴に助けを求める。
すると美琴は御坂妹を睨みながら近づき爆撃みたいな怒鳴り声をあげる。
「アンタ一体どうしてこんな所でブラブラしてんのよ!?」
上条は耳を押え御坂妹は美琴が怒鳴り声をあげても表情を変えない。
そして美琴の質問に答える。
「・・・・研修中です。」
「研・・・・」
美琴は一瞬で思い出す。
あの時電車に押しつぶされたあの子を。
美琴は御坂妹の片腕を掴み強引に引っ張っていく。
「研修って風紀委員にでも入ったのか?」
上条の問いかけに美琴は適当に答えた。
「風紀委員?
あーそうね、それよそれ。」
「ミサカにもスケジュールが「いいから、きなさい。」・・・・」
美琴が御坂妹を連れて行き上条は一人になる。
複雑な家庭なのか?と適当に考えていた。
公園から少し離れた所に移動した美琴は御坂妹に問い掛けるように言った。
「実験は・・・あの計画は中止されたんじゃないの!?
何で・・・・」
美琴の言葉に御坂妹は答える。
「計画というのが「絶対能力進化」計画を指すのなら予定通りに進行中ですとミサカは答えます。」
御坂妹の答えを聞いて美琴は驚愕の表情に染まる。
「ウソ・・・今も?」
「はい、先程第一〇〇二〇次実験が行われたばかりです。」
さっきまで実験を止められたと思っていたのにやり遂げたと思っていたのにそれが一気に崩されていく。
今も
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