第六話 帰蝶その三
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て器でもありません」
「だからか」
「ですから。謀反なぞは」
「かえって面白くないのう」
信長は弟のそんな言葉を聞いて笑ってみせたのだった。
「男は少しはそうしたものがあってもいいのだぞ」
「野心ですか」
「勘十郎、御主は昔から生真面目に過ぎる」
このことも告げるのだった。
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