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戦国異伝
第五十五話 美濃の神童その五
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「また随分多くありますな」
「全てあれへの見舞い品よ」
「弟様へのですか」
「酒じゃ」
 それを入れているというのだ。
「酒を入れておるのじゃ」
「左様ですか。酒をですか」
「後でそなた等にも振る舞う」
 涼しげな笑みを浮かべてである。竹中はその門番の足軽に話す。
「楽しみにしておれ」
「いや、申し訳ありませぬなあ」
 酒が振る舞われると言われてだ。足軽はだ。
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