第十六話 柴犬その十四
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酒にご馳走もある。私は食べられないがだ」
「つまり私達ですか」
「私達のことですね」
「きつねうどんにたぬきそばだ」
まずはこの二つだった。
「それに揚げと天麩羅だ」
「何か狐さんと狸さんの好物ですね」
「それですね」
「後は菓子に酒だ」
この二つも欠かせなかった。
「その他にもある。楽しい宴だ」
「そうですか、楽しいですか」
「そうしたパーティーなんですね」
「是非楽しむといい」
日下部は二人にそうした料理や酒の話もした。
「そして話もすることだ」
「はい、ちょっと盗み食いは許せないですから」
「そういうことは」
二人共食べ物を扱う店の娘としてこのことは許せなかった、だから今も強いこだわりを見せるのだった。
「だから本当にそのことは聞きたいので」
「行かせてもらいます」
「真面目なのか、やはり」
日下部は二人のその性格はもう察していた。
「君達は」
「少なくともお店を潰さない位には」
「真面目にしたいです」
「わかった。ならその考えも大事にすることだ」
「はい、じゃあ是非」
「行きましょう」
二人も頷く。そうしてだった。
三人で農業科の奥に向かう、狐狸達とのこともはじまろうとしていた。
第十六話 完
2012・11・20
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