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久遠の神話
第十六話 上城の迷いその一
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                          髑髏天使
                       第十六話  上城の迷い
 工藤と高橋はだ。地連の応接室、空いているそこでだ。
 向かい合って座りお互いに紅茶を飲みながらだ。こんな話をしていた。
「今は五人だがな」
「ですね。それもですね」
「また出て来る」
 工藤は紅茶を飲みながら話す。紅茶はミルクティーだ。
 その紅と白が合わさって甘い赤になっているそれを飲みつつだ。彼は言うのだった。
「それもおそらくはだ」
「近いうちにですね」
「どうも剣士達はお互いに近くにいるみたいだしな」
「戦う為にですね」
「今までそうだったしな」
「はい、ですから」
 高橋はレモンティーだった。こちらは黄色が入り淡い赤になっている。工藤とは違う赤を飲みながらだ。彼は話を聞いて応えるのだった。
「今考えるのはどういった人間が出て来るかですね」
「全部で十三人いるが」
「その六人目ですね」
「一体どういった者か」
「それが問題です」
 こうだ。高橋は言う。
「好戦的な奴だったら厄介ですね」
「その場合は戦うしかないな」
「ですね。戦いを終わらせるのが俺達の仕事ですけれど」
「しかしそれでもだ」
 必要よあらばだった。彼等はだ。
「戦わなければな」
「何か情報はありませんか?」
 高橋は他の剣士について尋ねた。その彼等のだ。
「今わかっている俺達以外の三人の剣士の他に」
「誰がいるかか」
「はい、防衛省の方では」
「わかっていない」
 少し残念そうにだ。工藤も話す。
「何もだ」
「そうですか。こっちもですよ」
「警察でもか」
「周りが必死に探してくれてるんですけれどね」
 高橋は難しい顔になっていた。
「それでも全く」
「わからないか」
「ええ、そうです」
 その難しい顔での返答だった。
「後の八人については」
「怪しい奴は多いがな」
「全員怪しいだけの奴でした」
 そうだったというのだ。
「中には犯罪者、指名手配の奴もいて」
「捕まえたか」
「そっちは思わぬ収穫でした」
「こっちも収穫があった」
 警察の収穫が犯罪者の逮捕なら自衛隊はというと。
「テロリストや工作員が捕まった」
「それはいいことですね」
「あの国と結託していた」
 そうなっていたというのだ。
「その連中がかなり捕まった」
「そういう連中ってまだまだいるんですね」
「マスコミやある政党を見ればわかる」
 工藤は顔を曇らせて高橋に話す。
「まだまだ裏ではだ」
「そういう奴いるんですね」
「特にマスコミだ」
 工藤が言うのは彼等のことだった。
「あの連中はどうだ」
「何か報道がおかしいですね」
「あの国を妙に擁護する報道もあ
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