第五話 初陣その八
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男、間違いなく今川にとって命取りになる)
信長のことを考えていたのである。彼は信長のことをわかったのだ。敵として実に容易ならざる相手であると。今川では彼と元康だけが見抜いていることだった。
だが義元にはそれを隠していた。己の中だけに留めてそのうえで信長への策を練ろうとしていた。彼を恐ろしい男だと思うからこそだ。
そして同じことが越前でも起こっていた。痩せて瓢箪に似た顔の男がだ。笑いながら主の座に座ってこんなことを言うのであった。
「那古屋の織田の若造はやはりうつけよのう」
「全くですな」
「いや、実に」
周りの者がその瓢箪の男の言葉に応える。この男の名を朝倉義景という。越前を治める朝倉家の主である。主としての評判はともかくとして越前を治めている。
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