第89話 桃色注意報
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桃香を凝視して言いました。
「揚羽殿の仰る通り、面倒を見れぬというなら、義勇軍を解散しなさい。解散するというなら、治安維持の観点から、兵士達が故郷に帰れるように資金を出すことを考えても構わない」
冥琳は揚羽の発言に同調して意見を言いました。
「桃香、義勇軍を解散するか、維持できる規模に縮小しろ。私とて金が湯水のようにある訳ではない」
私は暗に義勇軍は預からないことを桃香に伝えました。
「わかりました・・・・・・。義勇軍の規模を縮小することにします。残りの兵士さん達のことは故郷に帰れるようによろしくお願いします」
桃香は俯いていて表情は伺えませんが、泣いているようでした。
彼女を見ていると言い知れぬ罪悪感を感じるのですが、これが劉備マジックでしょうか?
関羽も今回のことは仕方なしという表情をしています。
関羽が哀れに感じてきました。
「桃香、今後はどうするのだ。伝手は無いのだろう?」
私は桃香達の今後が少し心配になり、今後どうするのか尋ねました。
「ま、正宗さんに・・・・・・、こ、これ以上・・・・・・迷惑を掛けれないので・・・・・・」
桃香は涙を拭きながら言いました。
「洛陽に行き盧植殿を訪ねるといい。彼女は朝廷で尚書の官職にあるから、仕事を紹介してくれるだろう。私からも添え状を書いてやる」
私は月華に申し訳ないと思いましたが、彼女の名前を出すことにしました。
洛陽にいれば武官の仕事があると思います。
「盧植先生をですか?」
桃香は顔を上げ、泣き腫らした目で私を見ました。
「桃香、お前の恩師だろう。彼女なら仕事を紹介くらい、してくれると思うぞ。洛陽までの路銀は私の私費で面倒を見てやる」
桃香は教え子ですし、同郷なので、月華も悪し様にはしないでしょう。
「あ、あの・・・・・・。正宗さん、どうしてそんなに優しくしてくれるんですか?」
桃香は涙を拭きながら頬を染めて私を見ていました。
「今回のことは首謀者が北郷であるし、お前だけに責任があるわけではない。それに援助はこれが最後だ。私に感謝する気持ちがあるなら、早く出世をしろ」
私は痛む胃を擦りながら言いました。
「はい、正宗さん。頑張ります! そして、正宗さんにきっと恩返しをします」
桃香は頬を染めたまま私に元気良く言いました。
「私も劉将軍のご厚恩に感謝いたします」
関羽も私の申し出に喜んでいるようです。
はぁ・・・・・・、私は甘いですね。
私は力無く項垂れました。
「桃香、洛陽への仕度があるだろう。兵数は維持できる人数を連れて行け、分かったな」
「はい!」
桃香は凄く嬉しそうに私に応えました。
揚羽と冥琳は私をジ
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