第十二話 一人ではないその六
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「黒い関係があります」
「正解だよ。そのおっさん疑惑の宝庫なんだよ」
ここでまた中田が調理をしながら応えてきた。
「とにかくな。黒い関係が多くてな」
「その暴力団も」
聡美もさらに言っていく。
「この国の近くにある。あのならず者国家の関係者ですね」
「あの人攫い国家のな」
「どうやらとんでもない人ですね」
「ネットじゃもう有名だよ。真っ黒なんだよ」
それもだ。ドス黒い種類の黒だった。
「酷い奴だからな。言ってることもな」
「言ってることもですか」
「ならず者国家の擁護ばかりだしな」
しかもそういうこともあるのだった。
「ヤクザよりも酷いのとも噂があるんだよ」
「ならず者国家といいますと」
「ほら、日本の北西にあるだろ」
中田は嫌そうな顔で話す。
「とんでもない独裁国家がな」
「確か国民が皆餓えていて独裁者だけが肥え太っているという」
「マスゲームばかりしているな」
「あの国のですか」
「擁護ばかりしているんだよ」
日本のテレビには多い。そうした輩が。
「まあ金貰ってるんだろうな」
「そんな人がテレビに出てるんですか」
「そうだよ。そうした奴は多いんだよ」
「ギリシアでは考えられません」
聡美は唖然とした顔で述べた。
「そんなことは」
「日本だけだろうな。そんなことは」
「そうですね。よくそんな人が普通に喋っていられますね」
「新聞だってそうだからな。こんなの日本だけだろうな」
日本では社会主義だと『自称』していればそれだけで擁護する輩が多い。これがそのまま日本の知識人やマスメディアを腐敗の極みに落としている。
そのことを話しながらだった。料理をしているとだ。今度は。
工藤と高橋も来てだ。これで揃った。ここで料理が出来た。
皿の上にパスタが出されだ。いただきますの後で食べる。その中でだ。
工藤がだ。こう中田に言うのだった。
「美味いな」
「美味いんだな」
「ああ、美味い」
確かにだ。そうだというのだ。
「海自でもここまでのパスタはそうそうないな」
「海自って飯美味いんだったな」
「船の中で出航中は外に出られない」
工藤はこのことから話す。
「それなら楽しみは食べることだけだ」
「それでなんだな」
「海自は食事が美味い」
そうだというのだ。
「そういうことだ」
「成程な。そうなんだな」
「あと空自さんも飯が美味い」
航空自衛隊もそうだというのだ。
「あそこもだ」
「へえ、空もかい」
「あそこは予算が多いからか」
三つの自衛隊の中で航空自衛隊は航空機という国防の要を多く擁しているせいか予算の割り当てがいいのだ。そのせいではないかというのだ。
「いい食材が入る。それにだ」
「それにか」
「調理専門の職種がい
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