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戦国異伝
第四十六話 寿桂尼その九
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 彼等の力はだ。主であった彼が最もよくわかっていることだ。
「武田でもよかったのじゃが」
「武田殿にお仕えするのなら最初から駿河に残っています」
「そして今すぐここを去ります」
 武田については彼等は毅然として述べた。
「実際に武田殿に仕えることを選んだ者も大勢おります」
「しかし我等はです」
 あくまで義元を慕って来た。そしてその義元の言葉を受けたうえで話しているのである。
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