第四十五話 幸村先陣その四
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」
誇らしげに笑ってだ。馬上の幸村に話すのである。
「真田十勇士として相応しい戦をです」
「させてもらいます」
「頼むぞ。わしは御館様、天下の為に戦う」
「御武運は宜しいのですか?」
十勇士のまとめ役である海野が幸村に問うた。
「それは」
「そんなものはどうでもよい」
幸村はありのまま述べた。彼にはそうした欲はない。あるのはだった。
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