勇者の盾
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かく』とは、こう言う事なのだろう。
それが分かっていても近付く事が…追い抜く事が出来ないティミー。
「では父さん…『問題なのは上陸後』と言ってましたが、それはどういう事なのでしょうか?」
だが落ち込んでもいられない彼は、父が言っていた『上陸後』の事を尋ねてみる。
「うん。今言った方法で魔の島へ渡ると、体力・魔法力共に著しく低下した状態で、敵本拠地の強烈な敵達と戦わなきゃならないんだ…勿論、敵に見つからない様に何処かで体力回復を図るとは思うけども、完全回復は出来ないだろうから…これはとっても危険だよ!」
リュカの言葉に皆が沈黙する…
するとフィリが部屋の奥から何かを持ち出してきた。
「あの…可能な限り急いで魔の島へ急行して下さい!そしてオルテガ様を助けて下さい!!…これは以前、私の部屋に泊まった時に忘れていったオルテガ様の盾です!その時は忘れ物だと思い、次に来た時に持ち帰るのだと思ってましたが…そちらの方の仰る事が正しければ、盾はワザと置いていったのだと思います。泳いで渡るのに、この盾は邪魔ですから………だ、だから貴女達にお渡しします!この盾は『勇者の盾』と言うそうです…オルテガ様がラダトームの北にある洞窟で見つけたそうです」
フィリは瞳に涙を浮かべながら、盾を娘のアルルへと手渡した。
アルルは受け取った盾を装着する…まるで彼女の持ち物だったかの様に、腕にフィットしキレイに収まった。
「あ、ありがとう…必ず父(オルテガ)を無事に連れ帰ります!」
アルルは新たな決意を胸に、父が残した盾を見つめ力強く頷いた。
そして一行は、先程フィリが言っていた『魔の島』へ渡る方法を知っている老人の所に赴くのだ。
少しでも早く、魔の島へ…父の下へ辿り着く為に!
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