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戦国異伝
第四十三話 清洲に帰りその十
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国人達もな」
「しかしその三つの家は」
「織田の力を感じたところでこちらから話を出す」
 跡継ぎの話をだ。その跡継ぎのいない三つの家にだというのだ。
「そうして三つの家を取り込みじゃ」
「伊勢もまた」
「取り込んでからじゃ。伊勢も志摩も万全に治める」
 信長は手中に収めることだけを見てはいなかった。むしろそれから何をどうするのかをだ。彼は考えそのうえで見ているのである。
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