フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第四十四話 王の名
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オンラインにダイブしたソレイユだったが、特に狩りに行くことはせず手短なカフェで紅茶を飲みながらあるアイテムについて悩んでいた。
「どうすっかな、これ・・・」
メニューウインドウを開き、そのアイテムをじっと見つめているがそんなことをしても状況は何も変わらない。そんなとき、声をかけてくる顔見知りがいた。
「よっ、優雅なティータイムか?」
インプ領主であるルシフェルがいた。普段なら仕事はどうした、と無性にツッコみたくなるところだが、この時ばかりはそんな気は起らなかった。
「ルシフェル、か・・・ちょうどいいや、聞きたいことがあったんだ」
「おう、なんだ?答えられる範囲でいいなら答えるぜ」
「これのことなんだけど・・・」
ルシフェルの言葉に甘えて、悩みの種であるアイテムをオブジェクト化させた。そのアイテムを見たルシフェルは盛大に顔をひきつらせた。
「グリモワールってアイテムらしいんだけど、何か知ってる?」
顔をひきつらせながら固まっているルシフェルにはソレイユの言葉など耳に入っていないようで何も反応がない。そのことをソレイユが不審に思っていると、ルシフェルは大きく溜息を吐きソレイユの向かいの席へと座った。
「なんで、お前はピンポイントでこんなもんを持ってくんだよ・・・」
そして、再び盛大に溜息を吐いた。
「・・・で、一体何なんだ?」
「・・・・・・昨日、特殊魔法の講義はしたな?」
「ああ」
「それを覚えられるアイテムがそれなわけだ」
簡単に【グリモワール】について説明するルシフェル。その説明を聞き、ソレイユは再び口を開いた。
「使うにはどうしたらいいんだ?」
「普通に使用すればそれでOKだ。あとはランダムで習得する魔法が決まる」
グリモワールをクリックすると、使用するか否かの確認メッセージが現れた。
【特殊魔法を習得します。よろしいですか?Yes/No】
表示されたそれのYesボタンを押すと本のページが自動的にめくれ、あるページが開かれた。そこには習得した魔法の名前が載っていた。
「複合魔法≪罪を裁きし審判の焔≫を習得しました、だって」
「それって、俺ら≪七大罪≫に対する嫌味だよな・・・」
ソレイユの習得した魔法名を聞いたルシフェルはぼやいていたが、ソレイユはステータス画面を開き≪罪を裁きし審判の焔≫の詳細を見ていた。
「どうやら、火と光の複合魔法のようだ」
「ますます嫌味だろ、それ・・・」
再びぼやくルシフェルであるが、ソレイユはそれを完全に無視して覚えたての魔法内容とスペルワードを覚えていく。ある程度覚え終わったところでソレイ
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