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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
番外編 ヒロイン達の想い【後編】
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ことがある。ある一つの依頼では最近頻繁に地震が起こる、その原因を探してきてくれというもの。そしてもう一つの依頼がとある砂漠で馬車が襲われた。その襲った魔物を退治してくれというもの。一見するとまるで違う依頼だが、原因が同一の魔物によるものだった。片方は雷神衆とラクサスが受け、片方はルシアが受けたものだった。つまり原因の魔物の取りあいだ。この場合、どっちがその魔物を倒しても依頼料は貰える。ただどっちも好戦的な気質をもつため争いが起こった。その時の戦闘は今でも覚えている。灼熱地獄の砂漠がオアシスに感じてしまう程、戦闘を繰り広げている二人の周囲は地獄絵図と化していた。目的の魔物などその戦闘の余波ですでに死んでいた。片方が拳を天に掲げれば巨大な雷が天から舞い降り、砂漠にクレーターを作り出し、片方が大剣を一振りすれば絨毯爆撃が如く爆発の連鎖が起きる。普通の砂漠ではありえない光景だった。それから少ししてお互い暴れ足りたのか無言で背を向け帰って来た。用はこの二人、戦闘するために依頼をこなしているのだ。……言うと怒るだろうがやはりこの二人どこか似ていると思った。
こうして私の毎日はルシアと恋敵と雷神衆でできている。それは一人で本を読んでいたあの頃よりも楽しくて幸せな時間だと思う。ただその恋敵の関係が壊れた出来事があった。
それはカナ主催で開かれた会合。メンバーはあの四人。告げられた内容はルシアを皆で分け合うというのもだった。それを聞いた瞬間、心の底からドス黒いモノが込み上げてきた。「嫉妬」「独占欲」「支配欲」それらがごちゃ混ぜになった何か。正直あの時はみっともなかったと思う。ただ今思えばこの欲の塊を一番初めに吐き出せてよかったとも思う。しかし、何故彼女達はこの提案を受けて平然としてられたのかが不思議だ。事前に知っていたにしてはカナから提案されたとき驚いていたのは変だ。私の猛抗議もカナとミラジェーンの説得により沈下してしまった。
提案されたときは感情のみを表立って出してしまったが、なるほど確かに怖い。浮気というのはやはり嫌なモノだ。……いや、そうじゃない。誤魔化しちゃいけない。表面上は良いけど心の中まで誤魔化しちゃいけない。本当に怖いのは今のこの四人の関係が壊れることだ。数少ないこの友人達を失うのが……怖い。またあの時のように一人に、いや独りになるのが怖い。今は雷神衆という仲間達もいる。けれど一度得てしまった友を失うのは嫌だ。私は表だっては渋々この案に了承したように見せたが納得のいく提案だった。
ルシアが依頼から帰って来た翌日、すぐに理解した。ミラジェーンの変化に。カナと顔を見合わせお互い居合い抜きをするが如く抜刀するように振りぬいた手でジャンケンをした。……結果、雷神衆に八つ当たりをした。クソッ!ジャンケンに勝ったときのカナのドヤ顔が今でも
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