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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
番外編 ヒロイン達の想い【後編】
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エルザ以上の強者。それを聞いて私が興味を持たないわけがなかった。
ただ、出てくる話題がルシアのことばかりだったので惚れてるのかと聞いたら顔を真っ赤にして叫びながらその場を後にしていた。初めて可愛いところもあるんだなと思うと同時に、からかう材料が増えたと思ったんだけど……私も同じ男性に落ちるとは当時は夢にも思わなかったなぁ。
それから少ししてクエストから帰ってきたばかりのルシアをカウンターで見かけた。真っ赤なワインを片手に飲んでいる姿はとても十五歳とは思えなかった記憶がある。くすんだ金髪に鋭い眼光。黒尽くめで所々金色の刺繍が入っているマントとロングコートは自然と似合って見えた。普通の人ならばこの見た目だけで敬遠、いや話かけようとも思わないだろう。だが、エルザの話を聞くかぎり内面は優しいとのことだったので割りとすんなり話しかけることができた。内容はもちろんルシアとの戦闘。
しかし返ってきた答えに憤慨した。「強いと言ってもエルザクラスだろ?」この言葉に私は怒りを覚えた。エルザより私のほうが強い!……ではなく、エルザを馬鹿にされたように聞えたから。今思うとあの当時私はエルザを無意識の内に認めていたんだと思う。ルシアにすぐさま勝負を仕掛けようとしたが、何をされたかわからないまま体を拘束された。魔法を使用する動作も見られず一切の魔力を感じなかった。私はすぐに警戒レベルを最大まで上げ考察していたが、ルシアは着いて来いとばかりにギルドを後にした。
その後のルシアと戦い圧倒的に負けた。でも正直私の記憶に鮮明に残っているのはこの戦いではなく、戦った後のことだった。このギルドに入り、友と言える存在は出来た。ライバルといえる存在も出来た。ただ頼るべき人はいなかったし、私はそれで良いと思っていた。だけど、それは自分の心を必要以上に追い込んでいたことに自身では気がついていなかった。
それを気がつかせてくれたのがルシアだった。私の吐露を受け止めてくれた初めての人。エルザが熱心にいろんな意味で追いかける理由が分かった気がした。恐らくこの時からだろう、ルシアのことを少し気になる存在として見始めたのは……。
その数年後、私がS級魔導士になって最悪の事件が起こった。それは最愛の妹の死。今でもあまり思い出したくはない最悪の事件。いや、思い出したくはないというよりも、あまり覚えていないと言ったほうが正しいかもしれない。あの事件が起こり、何日かは暴れていたそうだ。それから力尽きたかのように自室に篭った。初めに考えていたことは後悔だった。私があのとき近くにいれば、私がもっと強ければ、そんな考えに縛られ続けていた。
その呪縛から救ってくれたのはエルザだった。別にこれといった心に残るセリフを言われたわけではない。ただ何気ない会話を私の部
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