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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
番外編 ヒロイン達の想い【前編】
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は年下だがギルドに所属してる年数は私の方が先輩なのにあの様だったことにルシアは失望しないだろうかと。

 でも、ルシアは優しかった。ルシアからしてみれば何気ない言葉だったかもしれないけど、私にとってはとても嬉しかった。心に重く圧し掛かった何かがスルリと綺麗に消えた気がした。それからだと思う。ルシアとよく一緒にクエスト行きだしたのは。……エルザとルシアを奪い合いになったのは言うまでもない。

 ちなみに私がお酒に興味を持ち出したのはこの頃からだった。当時十三歳のルシアがワインを美味しそうに飲んでいるのを見て私も十三歳になったら絶対に飲もうと密かに決意していた。ただ、それによってルシアは変に責任を感じていたみたいだったけど。

 それから一年後のある日、ギルドにギルダーツが帰って来た。ギルダーツはたまにしか帰ってこれない程の高難易度クエストばかりを受けていた。たまに帰ってきてもルシアはちょうどクエストに行っているため、すれ違いだったことが幾度もあり両者共に名前や噂は知っているが初対面という状況だった。

 けれど、私とは違いすんなりとギルダーツと会話しながらお酒を飲んでいた。その二人の後姿は一仕事終えたおっさんのようにも見えてしまった。ギルダーツはともかくルシアまでそう見えてしまったのは、元々大人びた性格をしていたためだと思う。ギルダーツも周りの子供達と話しているときは表情や雰囲気がまるで違った。どちらかというとワカバ達と話しているときのようなリラックスさを感じた。そのことに当時の私は少し嫉妬をしていた覚えがある。


 それからギルダーツは珍しく一月近く休みを取っていた。私は何とかその間に話かけようとするものの中々話すタイミングを掴めず遠巻きで羨ましそうに見つめているばかりだった。そのことにいち早く気がついたルシアが私の手をとり、さり気なく会話の中に入って話題を振ってくれた。そのおかげでいつも羨ましく思っていたギルダーツの肩車も初めてしてもらった。そんなルシアの行動に私とギルダーツとの間に何かあるとルシアに気がつかれたなとも思った。それでもその関係に踏み込みすぎない気遣いは嬉しかったし、だからこそ私が以前から思っていた「S級魔導士になったらギルダーツにあることを告げる」という意思表示をルシアにしたのかもしれない。


 ギルダーツがまたクエストに旅立つ前日にルシアに遠慮せずに戦ってきなさいと告げた。戦うことが大好きなルシアが今だナツのようにギルダーツと模擬戦をしていないのは、変に私に気をつかっていたことはまる分かりだった。私がそのことを告げた時は驚いた顔をしたあといつものようにニヤリと笑い、お門違いなお礼を告げて自宅に帰って行った。

 私がルシアの表情の中で一番好きなときの顔だ。あのときだけは年相応の無邪気な少年の顔をする。う
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