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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
番外編 ヒロイン達の想い【前編】
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再現してくれた魔法だった。
それから無事ギルドに到着し、めでたく私達はフェアリーテイルの一員になることができた。マスターは優しくとても尊敬できる人物だったし、ギルドメンバーも皆優しい人達ばかりだった。最初は周囲に溶け込むことができなかったが、グレイのお陰で皆と馴染むことができた。……ルシアは私が思っていた以上に社交的で少し意外に思ったものだ。
装備も私とお揃いのハートクロイツ製にしてもらった。ちょっとだけ優越感に浸り、顔がにやけていたと思う。ただそれからは大変なことが続いた。それはルシア争奪戦。一番初めはカナとの取り合いだった。ルシアの初依頼を取られ、敵意剥き出しでカナに迫った記憶がある。ただそれが切っ掛けでカナとよくルシアのことで話をして仲良くなれた。勿論ルシアがクエストに行くときは争ったが。
それから少ししてミラやリサーナ、エルフマンたちがギルドに加入してきた。そして数日と経たないうちにミラと激闘を繰り広げた。それから仲良くなるまで時間は掛からなかった。もちろん度々喧嘩はしていたが。殴り合えばお互いのことが少しは分かり合えるもので、戦闘後少し話もするようになった。勿論、両者遺恨を残さない竹を割ったような性格だったからこその話だ。
だがそこで私は痛恨のミスを犯してしまった。ミラと話をする際何を話せば良いか分からずついついルシアのことを話してしまった。カナ以外にあまりルシアの話をすることがなかったため、私の口はとどまることを知らずルシアの魅力をどんどんと語ってしまった。今思えばこの時の話でミラがルシアに興味をもち出したのだろう。自分から進んでライバルを作ってしまったわけだ……はぁ。その結果、ルシア争奪戦参加者を増やしてしまった。そして気がつけば、いつのまにかエバーグリーンが参加していた。あの時は一時期、参加者が増えすぎて暴走した気がする。
それからいろいろな事があったが、今は充実した生活を送れていると思う。
そう、充実して幸せに満ち足りたこの生活。
私はそんな幸せを感じていて良いのだろうか。楽園の塔の仲間は今でも苦しんでいる。なのに、私だけこんな幸せを感じた生活をしていていいのだろうか。いかに、ジェラールに脅されて救出できないとはいえ私は……笑顔でいていいのだろうか。それが私の心に突き刺さっている。
ミラやエバーグリーンやカナ。私の大事な仲間でもあり家族でもあり……ライバルでもある。何のライバルかなんて野暮なことは聞かないでくれ。そんなライバル達がルシアと接していると不安になるし、私も何かしなくてはと思う。だけど、やはり楽園の塔の事が心に突き刺さる。
皆が捕らわれているのに私だけ恋愛を勤しめるわけがない。ルシアと話をしているのは楽しく、それが何より心地よい。だけどその心地よさ
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