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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第十六話 驚愕の事実
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を落ち着かそうと、震える手で煙草を拾い口にくわえた。火をつけ、紫煙を肺に思いっきり入れるがまるで落ち着かない。リサーナとはギルドの中でも特別仲が良かったわけではない。ただ、ミラの妹ということで俺もリサーナを妹のように思っていたし数年の時間を同じギルドで共にしてきた仲間であり家族だ。
……これほどまでに、こんなにも辛いものなのか。身近な人の死を今だ経験したことのない俺には到底受け入れられるものではない。いや経験があるなし関係ないか。ただ、だとしたらミラはどれだけ……。そんな俺の考えを読んでいるかのようにグレイは口にする。
「ミラが立ち直れたのは、最近なんだ。ルシアさっきギルドに入ったとき周りを見渡してたよな? バーカウンターにいた人覚えてるか?」
「あ、あぁ。確か新入りの女性だったな」
「いや、違うんだ。あれがミラだ」
「はぁああ!?」
そんな俺の反応が少し面白かったのかグレイは苦笑いをしている。いやそんなことどうでもいい。あれがミラ!?まるで別人だったぞ?何から何まで変わってたぞ。
「俺達も最初はあまりの変わりように驚いた。でもそれがよかったのかもしれないな。ミラの精神を保つには、激変することが一番よかったんだ。だからルシアも変わらずミラに接してやって欲しい」
「…………わかった」
わかったと口に出しつつも、正直頭の中はごちゃごちゃだ。何もわかっちゃいない。しかしミラは立ち直ることができたのか。だとしたら俺が落ち込んでいる姿を見せるわけにはいかない。せっかく立ち直ることができたのだ。……今日はもうギルドに戻らないほうがいいな。
「……ただ謎が多いんだ」
「謎? どういうことだ」
「リサーナの死体がなかったんだ。エルフマンが言うには消えてなくなったらしい。そのせいでお墓の下にもリサーナはいない」
「消えた? そんなことがありえるのか?」
「聞いたことねぇよ。ただ、天に昇っていくかのように粒子となって消えたって」
「…………天に、ね」
さすがに精神的に疲れた。俺はそのまま食事に手をつけず、先に帰ることにした。グレイが二人分の料理を残さず食してくれるだろう。何やらグレイが騒いでいたが気にしない。帰り際にお会計を済ませておいた。さすがに年下に払わせることはしない。
自宅まではあっという間に着いた。というより、ボーっとしていてあまり道中の記憶が無い。そのまま寝室へ行きベットに倒れ込む。はぁ、しんど。今日はいろいろありすぎて疲れた。たたでさえクエスト終わりなのに、アニマだの平行世界だの死体が無いだの。俺の頭は悲鳴を上げすぎて完全に沈黙しちまってる。とりあえず、冷蔵庫にしまってある酒でも飲むか。
俺は冷えたシャンパンとグラスを透明なテーブルの上に
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