暁 〜小説投稿サイト〜
異世界からチートな常識人が来るそうですよ(タイトル詐欺)
第六話  ◯知事が替わったせいか風呂のシーンが素晴らしかった
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は気を引き締める。証の手に虚空から氷の槍が出現する。逆手に持ち構えると、雷を纏い始める。いざ証が投げようとした瞬間、割って入る影があった。

「証さん、お待ちください! レティシア様!」

「く、黒ウサギ! 何を!」

レティシアが声を上げる。だが決闘を邪魔されたことではない。黒ウサギが彼女に飛びつき、その手からギフトカードを掠め取ったのだ。

「ギフトネーム純潔の吸血鬼″………やっぱり、ギフトネームが変わっている。鬼種は残っているものの、神格が残っていない」

「っ………!」

いままで見ていただけだった十六夜が近づき呆れたような表情で肩を竦ませた。

「なんだよ。元・魔王様のギフトって吸血鬼のしか残ってねえの?」

「………はい。武具は多少残してありますが、自身に宿る恩恵は……」

ふう、と息をついて証は近づいてくるが、別に弱った状態で相手にされたなどで不満があるわけではないようだ。疲れた様子もなく提案する。

「まあ、あれだし、話があるならとりあえず屋敷に戻らないか?」

「………そう、ですね」

二人は沈鬱そうに頷いた。中庭から屋敷に戻ろうとする黒ウサギたち四人。異変が起きたのはその時だった。























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