スーパーロボット大戦OGs
0090話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
アースクレイドルの格納庫で出撃準備をしていると、こちらへと近づいてくる人物がいた。
銀髪をショートカットにしており、気の強そうな顔つき。アラドの相方であるゼオラ・シュバイツァーだろう。オウカと同じく俺に対する疑心を植え付けられているのか、その目には隠そうとしているが不審の色がある。
「アクセル隊長、自分はゼオラ・シュバイツァー曹長であります。今回の任務では何卒よろしくお願い致します」
「お前には俺と一緒に前衛をやってもらう事になる。……構わないか?」
「アクセル隊長と一緒に、ですか?」
口調こそ変わっていないが、その表情からは不満だという意思が透けて見えた。
「いえ、大丈夫です。栄光あるノイエDCの為に頑張らせてもらいます」
その口調は、自分の意思で言っているというよりは、洗脳されて植え付けられた言葉をそのまま口に出しているといった様子に聞こえる。
「まるで人形だな」
「何か?」
思わず呟いたその声は幸いゼオラには届かなかったようだ。しかし、こういうのはどうも見ていてあまり好きにはなれない。
「一つ言っておく、曹長。ゲシュペンストMk-Vには手を出すな。そいつの相手は俺がする。恐らくあの部隊で2機程俺に突っかかってくる機体があるだろう。お前はそれを牽制してくれればいい」
ブリットにイルム、すまないが今回はお前達の相手をしている暇はない。こちら側のハガネとヒリュウ改の部隊の中核となるキョウスケ・ナンブの実力を計らせて貰おう。
「お前のかつての相方も出てくるだろうが、戦えるか?」
「は? 相方ですか? 私は元々シングルとしての訓練を受けていますが」
……なるほど、既にアラドの事は消去済みか。
「本当にそうか? お前の心の中に問いかけてみろ。そうすれば真実が見えてくる筈だ」
「な、何を……? 私はずっとシングル……シングル? いえ、違う? 違わない?」
オウカにしろゼオラにしろ、その洗脳は暗示によるものだ。すなわち元からあるものに何からのイメージを加え、内容を変えるという方法。つまり特定の記憶を好き勝手に消したりは出来ない。表向きには可能でも、それは心のどこかに残っている。それを刺激出来れば今のゼオラのように心の中にある本物の記憶と、アギラに与えられた偽りの記憶の間で揺れ動く事になる。
「ゼオラ!」
「オ、オウカ姉様……?」
「アクセル大尉、ゼオラに何をしましたか?」
俺に問いかけてくるその表情は、完全に俺がゼオラへと何かしたと決めつけていた。
いや、ある意味間違いではないんだが。
「いえ、姉様。大尉には別に何もされてません。ただ、敵の部隊にいるゲシュペンストMk-Vは自分で倒すとだけ」
「そう……ならいいのだけど。失礼しました、アクセ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ