第4章 聖痕
第32話 使い魔のルーン
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く。
「何回見ても、シノブはカードを器用に扱うわね」
自らの手札を覗き込みながら、右手にはこのハルケギニア世界には未だ登場していないはずのサンドイッチ(ベーコン・レタス・トマトの組み合わせと、卵サンドを合わせた物)を持ったキュルケがそう言った。
「一応、俺も普通の男子高校生やったからな。カードや他に、麻雀、花札なんかも普通に扱えるで」
そう当たり障りのない答えを返す俺。
尚、扱える、と言う部分に微妙なニュアンスが含まれるのですが……。
例えば、トランプのカードの場合に要求されるのは器用さです。周りの人間に怪しい手の動きを察知させない自然な動きを身に付けるかどうか。麻雀の牌の場合では、記憶力と盲牌のテクニックですか。
流石に、仙術を使用しない限り、サイコロの出目を操作するのは難しいですから。
勝負ドコロで確実に5、もしくは9の目を出すのはね。
……って、この状況では流石に説明が不足し過ぎていますか。えっと、この状況は、このハルケギニア世界でもカードが有ると言う事で、そのゲームを見せて貰っている途中なのですが。
彼女達が行っているゲーム。これは、間違いなしにワイルドポーカーですね。ジョーカー……つまり、万能のワイルドカード『虚無』が加えられていますから。
それで、このテーブルを囲んでいるメンバーは……。
ディーラーは俺。但し、ゲームには参加せず。
蒼き姫。ポーカー・フェイスの申し子タバサ。
トリステインの爆発魔法の使い手ルイズ&その使い魔の平賀才人
ゲルマニアの赤き情熱キュルケ。
そして最後に、トリステインの水の系統魔法使いのモンモランシー。
それで、このゲームのルールは。先ず、ディーラーの俺がカードを配る前に、ゲームに参加する為の参加費を積む必要が有ります。そして、次に配られた5枚のカードを見て、気に入らないカードを交換する。そうして、ここで正式にチップを賭ける番。当然、降りる事も可能ですし、前のプレイヤーよりも高額のチップを賭ける事も一度だけは可能。但し、一度でも場に賭け金を出して仕舞えば、それ以後に高額に成り過ぎたチップに恐れを為してゲームを降りたとしても、一度賭けた分のチップを取り戻す事は出来ません。そして、全員が同じだけのチップでコールされた時に、手札を晒して勝敗が決まると言う、地球世界でも普通に行われているポーカーのルールと成っています。
モンモランシーが少し迷った挙句、今回はフォルド。降りる事を決めたのか、場に参加料(アンティと呼ぶらしい。俺的にはショバ代)を捨ててゲームから降りて仕舞いました。
……どうも、この娘は堅実と言うか、それとも、少し気が弱いと言うか、勝負ドコロで降りて仕舞う傾向が有るみたいです。
彼女が迷っ
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