第18話 猫神様と黒い魔法使い(2)
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うに見上げるユーノだが
(そうだっ! なのは、僕がここから出て行くからそれについて来て。動物がいきなりな行動するのって当たり前の事だし)
(えっ、でも皆ユーノ君が賢いって事知ってるよ?)
((…………))
(グスっ…。い、いいから行くよ!)
ちょっと涙声になって、たっと机から飛び降りて走り始めるユーノ。
「あぁっ! み、みんなユーノ君がどこかいっちゃいそうだから、ついていくね!」
それを見て慌てた様子で、けどどこか棒読み気味に告げてなのはは走りだし、ユーノに次いで部屋を出て行ってしまった。
「ねぇ、純吾」
「アリサ、何?」
パタンと閉じられた扉を見ながら、前と同じような問答をするアリサと純吾。
前回の違いと言えば、どちらも呆れた、というような顔をしているという事と、今だ純吾が片手にプリンを乗せたスプーンを、もう片手を受け皿のようにしてすずかにつきだす、「あーん」のポーズのまま止まっていることか。
「何でなのはってああも隠し事が下手なんでしょうね?」
「ん…正直は、いい事」
「それはちょっと違うと思うけどなぁ」
同じように扉を見ていたすずかも会話に混ざってきた。純吾の行為か返答か、どちらに対してか分からない苦笑をしていたが、すぐにそれを収めて2人を見る。
「けど、あの2人が出ていったって事は」
「そうね、せっかく純吾が用意してくれたお菓子が無駄になっちゃうわ」
肩をすくめながら、アリサは純吾に視線を送る。
これからどうすれば良いか、当然分かっているだろう? そんな期待を込めて。
それに対して、その瞳に理解の色を示しつつコクリと頷く純吾。アリサの方をしっかりと見つつ、どうすればよいか、それを答えるためにその口を開ける。
「急いで、全部食べないと」
「急いで手助けに行きなさい!」
スッパァァァァン!!
「……まだ痛い」
「にゃはは…、アリサちゃんツッコミ容赦ないもんね」
まだ鈍く痛む頭をニット帽越しに片手で押える純吾と、それを慰めるなのはとユーノは、森へと抜ける事のできる家の裏口へと走っている。
アリサにきついツッコミを受けた客間を出た後、純吾は【ハーモナイザー】を機動。
すぐに彼女たちの後を追い始めた事が幸いしてか、調度階段を下りる彼女たちを発見し、強化された身体能力で追いつく事に成功していた。
初め純吾がついていく事に渋面を作っていたなのは達だったが、純吾の「ついてく」の一点張りにしぶしぶ納得し、今に至る。
「ユーノ君。反応は森の方で間違いないよね」
「うん、あれだけの反応をしたんだから間違いないよ」
先導して走るユーノに、なの
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