閑話4 決闘と死神
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を見失っていた。それはギーシュも例外では無かった。そしてここで羽ばたきの音が聞えてきた。そしてギャラリーはその羽ばたきの音源に釘付けとなった。
大空に羽ばたいていたのは、背中から大きな漆黒の翼を生やしていた銀髪の一人の人間。そしてボロ衣のマントを羽織り、真紅の眼でギーシュを見ていた。そしてとても印象があったのは人間なんか簡単に一刀両断出来るほどの漆黒の『大鎌』。そしてその人物はゆっくりと地面に降り立ち、その大鎌を右肩に担いだ。
「中々の陣形だったが、もう一つ足りなかったみたいだな」
「な、何だその姿は!?君は・・・平民ではなかったのか!?君は一体何者なんだ!?」
「俺か?俺は・・・死神だ!!」
その言葉に周りのギャラリーは騒然とし始めた。
「死神ですって!?」
「『魂の管理者』で『死の象徴』と言われている!?」
「その死神をあのゼロのルイズが召喚したの!?」
「ちょっと怖いけど・・・銀色の髪がなびいててカッコイイかも」
ギャラリーはそれぞれの感情を言葉に表しながら、呟いていた。
「そんなバカな!?ルイズが死神を使い魔になんて・・・僕は認めない!!」
そう言うとギーシュは再びワルキューレを召喚すると一斉に闇慈に突撃させたが、闇慈は一体一体、デスサイズ・ヘルを操り、手傷負わずに斬り裂いて行った。斬られたワルキューレ達はバラバラにはならずに、そのまま霧散してしまった。あまりの強さにギャラリーは闇慈に釘付けになり、キュルケとタバサもその姿に見とれていた。
「僕のワルキューレが・・・霧散してしまった。やはりその鎌も『死神の鎌』!!」
やられまいと再び召喚しようとするが、闇慈は一瞬でギーシュとの距離を縮め、首元にデスサイズ・ヘルの刃を突きつけ、真紅の眼でギーシュを威圧し始めた。それにギーシュは腰を抜かし・・・
「ま、参った・・・」
降参の声を上げた。それに伴い大きな歓声が広場に響き渡った。それを聞いた闇慈はデスサイズ・ヘルを消し、ギーシュと向き合った。
「君が死神だったなんて・・・」
「お前の敗因は自分の実力不足でもあるが、人を見下している間は自分の成長は止まる。覚えておくことだ」
「アンジ!!」
ここでルイズが一番先に闇慈に近寄った。ルイズは闇慈が怪我をしていないかと闇慈の身体をあちこちと見回していた。
「怪我・・・してないの?」
「勿論。ルイズはさっき言ったでしょ?『怪我しないで』って。それはちゃんと守ったでしょ?」
「そ、そうね」
そう言うと闇慈はもとの人間の姿に戻り、ルイズと一緒に部屋に戻ることにした。しかしその間にギャラリー・・・特に女子生徒の視線が闇慈にとってはきつかったみたいだ。
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