後日談8 加藤家、ライブに行く
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タがふと、ウェンディに協力してもらおうと提案したのが始まりだった。
「それなら良かったっス。個人的には桐谷兄の唖然とした顔も見れて満足っス」
「確かに目が点になってたよね!………で、フェリア姉とノーヴェは何をしてるの?」
2人が盛り上がってる中、ノーヴェとフェリアがタオルで顔を隠し、まるで、試合終了間際ボクサーの様に椅子に前かがみで座っていた。
「話しかけるな………ウェンディに上手く乗せられて出ちゃったけど………」
「今更になって恥ずかしくなった………」
同時に深々と溜め息を吐くノーヴェとフェリア。
「何言ってるんスか!私もしつこくカラオケに連れていった甲斐があったっス!!」
「「あれはこの時の為か!?」」
実は今日歌った歌はウェンディが何度か連れていったカラオケボックスで練習していたからこそ歌えたのであった。
一応振り付けも教えていたのだが、大舞台の緊張でか2人はぎこちない形になってしまった。
「何で大きな機械を使わなかったのか不思議だったんだけど、全てはこの時の為だったんだな………」
「姉を騙すとはいい度胸だな………」
「ちょ!?今ライブが終わって良い感じになってるのに、その空気を壊すんスか!?」
「と言うより、カラオケもちゃんと知らない2人にも問題があったと思うよ」
「「うっ………」」
セインのツッコミに何も言えなくなる2人。
実は学校の友達が少ないフェリアとノーヴェ。
当然カラオケなんて行ったことが無かった。
「それに桐谷兄も楽しんでたし結果オーライっス!」
「いやだけどな………」
「私なんて1人だけ『銀髪の妖精』なんて言われてたんだぞ!?」
「それは日頃の行いが悪いっス、フェリア姉!」
「お前だけには言われたくない!!」
タオルを鞭の様にしてウェンディをシバくフェリア。
「いたっ!?だけど何故かたまらないっス………」
「フェリア姉、ストップ!!ウェンディが壊れる!!」
一瞬新しい性癖に目覚めようとしていたウェンディをなんとか防いだセイン。
「セイン、は〜な〜せ〜!!」
後ろからおさえられても諦めないフェリア。
「駄目だよフェリア姉!それ以上は………」
「知らん!一度徹底的にやらねばいつまでもこのままだ!………ウェンディ!私が姉として調教してやる!!」
「フェリア姉!?」
そんな暴走しているフェリアを何とかセインがおさえているお陰でウェンディは無事だが………
「………駄目、私だけじゃ………ノーヴェ!!」
とノーヴェを呼ぶセイン。
「フェリア姉も壊れちゃったか………はぁ………」
ノーヴェは溜め息を吐きながらそう呟いた後、1人で頑張っているセインを助けるためにゆっくりと立ち上がった………
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