閑話3 メイドと死神
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してみろ・・・」
(何なの・・・?これが・・・あの心優しいアンジなの!?)
一人称も『僕』から『俺』に変わっていて、口調もドスの効いた低い声になっていた。
「貴様に・・・『死』を見せるぞ?」
「ふ、ふん!!そこまで言うなら・・・決闘だ!!」
ギーシュは持っていたバラを闇慈に向け、決闘を申し込んだ。闇慈は少し考え・・・
「・・・良いだろう。力で解決するのはあまり好きじゃないが、受けて立つ!!」
「減らず口を・・・ベストリの広場で待っている」
ギーシュはマントを翻し、その場を後にした。それを見ていたシエスタは闇慈に近寄った。
「アンジさん。貴方。殺されてしまいます!!」
「心配してくれるんだね。ありがとう、シエスタ。でも僕も男だ。逃げるわけには行かないよ。すみません、ベストリの広場って何処ですか?」
闇慈が一人の生徒に尋ねるとその場所を教えてくれた。周りの生徒たちは興味を持ったのか、その広場に向かっているようだった。
「アンジ!!」
ここでルイズの声が闇慈の耳に届いた。そしてそのまま闇慈は引っ張られ、人気のない所まで連れてこられた。
「ル、ルイズ」
「アンタ!何してんのよ!今すぐにギーシュに謝るのよ!!」
「どうして?明らかにあのギーシュって男子が悪いじゃないか」
「アンタが死神かもしれないけど、ギーシュはお構いなしにアンタを潰しに来るはずよ!!」
それを聞いた闇慈は優しく微笑むとルイズに問いかけた。
「それって僕を心配してくれてるの?」
「そ、そそそ、そんな訳ないじゃない!!」
闇慈の言葉にルイズは顔を赤くしながら、全力でそれを否定する。しかしこれには闇慈の考えがあった。
「でも丁度良い機会だと思うよ?この決闘であの『ゼロのルイズ』が何を召喚したのか。みんなに示すことが出来ると思うよ?」
「でも・・・もしアンタになにかあったら」
「大丈夫。僕は戦いには慣れてるよ。それに間違って相手を殺したりしないよ」
ルイズは頭を抱えしばらく考えると・・・
「・・・分かったわ。でも怪我はしないで!!」
「了解!ご主人様!」
そう言うと闇慈は教えられた広場に向かって足を進めた。
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