後日談8 クリスマス、リンスがやって来る
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寝づらそうに寝ていた。
いい加減籠以外に何か用意すると言っても断固拒否するアギト。
何故か籠で寝るのが良いらしい。
まあ理由は大体検討はつくのだが………
「何かに包まれてないと不安なんだろうな………」
アギトが研究所で受けていた仕打ち。
恐らく実験以外はずっと1人で放置させられてたんだろう。
だからこそ不安になるのだと思う。
「メリークリスマスアギト。これからもずっと一緒だぞ」
そう言って頭を撫でてあげると気持ち良さそうにするアギト。
俺はその隣にそっとアギトと同じくらいの大きさのペンギンを置いた。
するとアギトはそのペンギンに抱きついた。
「………なにこれ、めっちゃ可愛い」
しばらくアギトを眺めてから俺は眠りについたのだった………
次の日………
「れ、零治!」
二日酔いでうーうー唸っている星の代わりに朝食を作った俺はその後片付けをしているとアギトがモジモジしながら話しかけてきた。
「どうしたアギト?」
「あの………その………」
「?」
口ごもるアギト。
一体どうしたんだ?
「ペンギンありがとな!!」
と言って直ぐ様俺の部屋に行ってしまった。
もしかして………
「お兄ちゃん、さっきアギトが慌ててお兄ちゃんの部屋にむかいましたが何かありました?」
「いや、大丈夫。キャロは気にしなくて良いよ」
「うん分かった!」
元気よく返事をしてライ達の所に戻っていった。
「しかしアギトも結構可愛い所あるじゃないか」
そんな事を呟きながら夜美を見る。
「えへへ………」
いつもの夜美には到底考えられない様子。
俺がプレゼントしたフックカバーを大事そうに撫でながら何度も何度も開いたり閉じたりしていた。
その行為に何の意味があるのか微妙に興味があるのだが、いつもと全く違う夜美に声をかけづらい。
他のメンツは完全にスルーすることに決めたみたいで誰も声をかけない。
「全く………家でしっかりしてる星と夜美がダメになるなんて本当に珍しいな………」
そんな事を呟きながら俺は家事をこなしていくのだった………
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