後日談7 球技大会(中編)
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利は確実になる。
先ずはインハイに真っ直ぐを投げて、打ち気を逸らして………
サインを出し、ライが頷く。
そしてライから投げられたキレのあるボールが桐谷の胸元近くに投げられた。
よし、ナイスボール………
ガコッ!!
「なっ!?」
初球から桐谷はボール気味のインハイを無理やり引っ張りやがった!
ふわふわっと上がったボールはサードの頭を超える。
「くっ!?下がりすぎた!!」
慌てて前に走ってくるフェリア。
しかしボールはそのままフェリアの前に落ちた。
「フェリアちゃん、バックホームや!!」
フェリアがボールを掴む前に2塁にいたランナーは3塁を回った。
「グラブで掴んでからでは間に合わん!!零治!!」
フェリアはバウンドするボールを右手で掴み、そのままバックホームした。
ボールは少し右に逸れる。
タイミング的にはこのままじゃセーフだ!!
俺は左足を壁にしてホームベースを塞ぐ。
「神田!!回り込んで滑り込め!!」
走りながら叫ぶ桐谷の声が聞こえる。
させてたまるか!!
なるべくホームから離れないように左腕を伸ばし、ボールを掴み、そして………
「だあああああ!!!」
回り込んで滑ってくる神田をタッチした。
周りは静かになり、静寂が俺達を包む。
そんな空気を絶ち切ったのは審判の判定。
「……………アウト!!」
何とか、ベースに触れさせる前にタッチ出来た………
「レイ!!」
「2アウトだライ。フェリア、ナイスボール!!」
「フェリア、ありがとう!!」
「ライ、油断するなよ」
本当に助かったぜフェリア………
だがこれで………
「勝ったな………」
次のバッターじゃライを打つことは出来ない。
いや………
「ライ、油断せずに行こう」
「フェリアにも言われたよレイ。大丈夫、僕には皆がいるから」
そう言ったライはとても頼もしかった………
「1−0でA組の勝ち」
色々とあったけど何とかA組はB組に勝った。
これで、何とか望みを繋げる事が出来た。
後は………
「私達がB組をやっつければクラス優勝は確実ね!!」
「いやアリサちゃん、野球とサッカーで優勝して、ドッジでB組に勝ったらだよ………」
「わ、分かってるわよすずか………」
少し照れながら言うアリサ。
「でも疲れたわ………さっきみたいなピンチな試合は勘弁やで………」
「確かにな………」
「まあ我等には星が居るからな………早々点は取られんよ………」
「えっ!?私次第なんですか!?」
「そうだよ、僕達も頑張って点を取るけど星が1点も取られなかったら負けないから」
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