後日談7 球技大会(中編)
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した………?」
「レイ、試したい事があるんだ………」
ライの提案は博打ではあったが、成功すれば効果抜群な提案だった。
「ライ、出来るのか?」
「まだちゃんと練習したことないけど出来る気がするんだ………」
ライの思い付きではあるのだが、何故かとても信頼出来た。
「分かった。やろうライ!お前なら出来る!!」
「うん!レイ、しっかり受け止めてね!」
ライの言葉を聞いて俺は元の場所に戻る。
………ん?何かおかしくね?
「作戦会議は良いのか零治?」
「ん?ああ、良い作戦が決まったよ」
「じゃあ楽しみにしてるよ」
そう言って構えるノーヴェ。
さて、やるぞライ!
「ファール!!」
サード線強い当たりは何とかファールになった。
これでカウントは2ー2。
(ライ、行くぞ!!)
ライの所へ行ったときに決めたサインを出す。
それを見てライの顔も一層引き締まった。
俺はミットを真ん中に構える。
細かいコントロールは良い、上手くいってくれ………
ライが振りかぶり、ボールを投げた。
「真ん中!?貰った!!」
ノーヴェがボールめがけてバットを振る。
しかし、ミートする手前でボールが右斜め下に急降下した。
「ぐっ!?」
グラブの前でバウンドしたボールを体で止め、なんとか後ろに逸らさずに止めた。
「今のは………」
その場で呆然とするノーヴェに俺は慌ててボールを拾い、タッチした。
「バッターアウト!」
「よし!」
「ナイスやライちゃん!!」
仲間からの声援に手を振って答えるライ。
これで1アウトだ。
ぶっつけ本番だったが、予想以上にキレの良い縦のスライダーだった。
「まさかそっちにも切り札があったなんてね………」
そんな事を言いながら打席に立つセイン。
ぶっつけ本番の球を切り札と言っている所から、あの球が頭から離れないだろう。
俺達の作戦は成功だな。
「うっ!?」
やはりスライダーが頭に離れなかったのか、追い込まれてからストレートに詰まるセイン。
サードに転がった打球を野中はちゃんと処理した。
「ナイス野中!」
「うん、ライちゃん2アウト!後1人!」
これで後1人だ。
「だけど最後の1人が曲者なんスけどね………」
バットをぶんぶん振りながら打席に入るウェンディ。
確かにコイツが一番何を考えてるのか分からない。
まるで来た球をただ単に打つと言う感じに。
「さあ、来いっス!!」
左バッターボックスに入り、バットを構えて、ライに向けて言うウェンディ。
いくらウェンディでもスライダーが頭の中にあるだろう。
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