後日談7 球技大会(前編)
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安そうな顔で俺を迎えたライ。
「レイ、僕のボール良い?」
………そう言えばライってちゃんとした試合で人に投げるのって初めてか。
いつもはストライクアウトや、キャッチボールで投げていただけだったからな。
不安なのは当たり前か………
「ライ、お前のボールは最高だよ。見てみろ相手の1番バッターを一生懸命素振りしてるだろ?」
「うん………」
「俺がついてるし大丈夫だ、俺を信じて俺のミッドにボールを投げろ。そうすれば抑えられるよ。だから2人で勝とう」
「レイ………うん!!」
何とか不安も取り除けたかな?
だけどチームプレイで2人で勝とうってのはちょっと良くなかったかな?
まあ気持ち的にも楽になったみたいだしよしとするか。
「よし、それじゃあ頼むぞ」
「うん、頑張るよ!!」
ライの返事を聞き、俺はホームベースへ向かった………
「よっしゃあ!!一回はライちゃんの活躍で無失点に抑えられたんや!!後は点を取って完全勝利や!!」
結果的にはライはカーブとストレートを上手く混ぜ、3人でキッチリと抑えた。
3人目でもう緊張も解けたのか固さも完全に解け、球のキレも投球練習の時よりも随分良くなっていた。
これなら滅多な相手じゃなきゃ打たれないだろう。
「それじゃあ小林君、頼むで!」
「ああ、行ってくる」
そう言って威風堂々とバッターボックスに向かう圭。
流石、野球部キャプテン。
「お疲れ様です、レイ、ライ」
「ああ星サンキュー」
俺とライにタオルをくれる星。
ベンチには居ないが、すぐ後ろで見ていたのか、ベンチに戻ると真っ先に声をかけてきた。
「ライもナイスピッチングでしたよ」
「ありがとう星!僕とレイのコンビは無敵だよ!!」
嬉しそうに大きな声で言うライ。
何か恥ずかしいぞ全く………
「よっしゃ!!ヒットや!!」
はやても騒がしい事………
だけど圭は見事にヒットみたいだ。
「続けー!!夜美ー!!」
「我はそれほど野球が得意と言う訳では無いのだが………」
そう言って右バッターボックスに入る夜美。
夜美も結構ライに付き合い野球をやっているのでそれなりに出来たりする。
「せめてランナーを進めるか………」
「夜美ちゃん、ガンガン行こうぜやで!!」
はやての大きな指示が聞こえたのかベンチを振り返る夜美。
………あの様子だとバントでもしようと思ったのかもな。
「ガンガンか………なら打たせてもらうか!!」
投手が振りかぶり、ボールを投げる。
夜美が振るバットは綺麗な軌道でボールをしっかり捉え、サードの左を抜けていった。
「ナイスバッテ
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