後日談3 生徒会選挙、会長の思い
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クリストに入ってたんだっけ………」
「えっ!?」
初耳なんですけど………
確かになのは達の動きを多少把握出来るようにと聖祥に通ってたから真面目に通ってなかったけど、まさか目をつけられていたなんて………
「実は未だに零治君を危険視する先生はいるのよ。まあシャイデ先生の発言や今年の生徒会の手伝いなんかで結構評価を改めてる先生は多いんだけどね」
………もしかして俺を手伝わせてたのってその為?
「まあそれは置いといて、実は去年の生徒会長は学業最優先と言って行事を半分程減らしているのよ」
半分も!?
去年は行事に積極的に出ていなかったから全く気がつかなかったが、よくもまあそんな事を………
「零治君がサボってるから知らないだけで、球技大会もましてや3送会も無かったんだから!!………まあそのおかげで余った予算で色々出来たんだけどね」
会長………
「因みに零治君は中学校で大事な事って何だと思う?」
「大事な事………?」
普通に考えれば勉強だろう。
どの高校にいくかで、将来の幅が変わる。だけどそれ以上に大事な事があると俺は思う。
そう思うと学業最優先ってのは間違っていないと思う。
だけど………
「俺は中学校で大事なのは学校生活だと思います」
「勉強じゃなくて?」
「確かに勉強は大事です。今の頑張りで将来の幅が広がると言っても過言じゃ無いですから。だけど聖祥中学校は私立ながらも地元の人が多く、小学校から中学生に上がる人も多いです」
「零治君、何が言いたいの?」
「要するに勉強よりも友達や思い出を作ることが大事だと思うんです。これから先、大学行く人も仕事で都内に行く人もふるさとは此処になるんです。その時に出来た友達や思い出はこれから先も大事になってくると思うんです」
「なるほどね………」
「だからこそ、俺は中学校生活は皆で楽しく過ごして欲しい。勉強も大切だけどそれ以上に大切な絆を得ることが出来るのだから………」
そう言うと会長は納得した表情で頷く。
「やっぱりそうね」
「?何がですか?」
「前から思ってたんだけど零治君とそして桐谷君は思考が大人なのよね。今の零治君の考えもまるでこの先を経験したような言いぶりだったし」
………ヤバイ、確かに言い過ぎた様な気がする。
「そ、それは気のせいですよ。ただ、俺はそう思っただけなので………」
「………まあ良いわ。そして改めて言わせてもらうわ零治君」
そう言って俺の両手を掴む、会長。
「この学校をよろしく頼むわね。皆に最高の中学校生活だったって思わせられるような学校を創って頂戴」
「………はい!」
俺は力強く、先輩の手を握り返した………
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