第93話 決着
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「がはっ!?」
バルトマンの拳が溝に入り、悶える優理。
バルトマンは既に追撃するための斧を振り上げている。
「優理!!」
桐谷が慌てて助けにいこうとするが間に合わない。
「優理!!」
アギトもボロボロながら声を張り上げる。
「レイ………ごめんね………」
優理がそう呟いたその時、
「ぐっ!?」
バルトマンに6つの魔力弾が直撃した。
「………誰?」
少しずつ楽になり、顔を上げてそっちの方を見る。
「あっ………」
言葉が漏れ、そこから目が涙で一杯になった。
「大丈夫か優理?」
「レイ………」
ふらふらになりながら零治に向かって歩き、
「おわっ!?」
そして思いっきり抱きついた。
「………ったく優理は相変わらず甘えん坊だな………」
「だって、だって………」
「ごめんな、俺はもう大丈夫だから………」
「うん………」
「零治ー!!!」
そんな零治にタックルをかますアギト。
「痛いぞアギト………」
「零治!零治!!」
「………心配かけたな本当に」
優しくアギトを撫でる零治。
「優理!?」
アギトと話しているうちに、優理の体から力が抜けたのを感じた。
慌てて抱き寄せたので問題無かったが、気を失ったみたいだった。
高い魔力と高い攻撃力を持つ優理だが、そもそも人になって間もないのにこんなに長く戦闘していればこうなるか………
「ありがとうな優理………桐谷!」
「何だ?」
「優理とアギトを頼む」
そう言って優理を渡す零治。
「零治!?アタシも!!」
「アギトも結構傷を負ってる、無理をしないでくれ」
「でも!!」
「………零治、お前はどうする気だ?」
「バルトマンを止める」
「零治!!」
「お前!!前にどんなに目にあったのか分かってるのか!?それに初めて使う武器で………」
「桐谷、大丈夫だ。双銃には慣れてるよ」
「でも1人じゃ絶対駄目だ!!私とユニゾンを………」
「だったら先ずはアギトも傷を直してくれ。ユニゾンはそれからだ」
そう言って零治はバルトマンの前に向かう。
「くっ、先ずは優理を加奈の所に預けないとな………アギト!」
「分かってる!!零治、直ぐ行くから!!」
そう言ってアギトと桐谷は地上に降りていった………
「ウォーレン………?」
「違うぜバルトマン。俺は黒の亡霊だ」
「ウォーーーーーレーーーーン!!!!」
斧を構え向かってくるバルトマン。
「負けた執念なのか、はたまた再戦を楽しみにしていたのか………まあ取り敢えず………」
双銃
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