第92話 ウォーレンの贈り物
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ボロボロだった。
さっきまで光っていたコアも光が弱くなっていて、修復力も弱くなっている。
「後もう少しだね………」
「ああ、もう少しで………」
夜美がそう言った瞬間、バルトマンの魔力が急激に上がる。
「2人共逃げ………!!」
星がそう言うが、既に満身創痍の2人に逃げる余力は残っていなかった。
「アギト!!」
『分かった!!』
2人の前に立ち、
「『ファイヤーウォール!!』」
アギトが使えるプロテクションを張った。
「うがあああああ!!」
星とアギトがプロテクションを張ったと同時に急激に上がった魔力を放出。
周りの物全てを吹き飛ばした。
「「「「きゃあああああああ!!?」」」」
アギトのプロテクションではとても耐えられない一撃は3人を吹き飛ばす。
3人共地面に突き刺さる様に落ち、立ち上がって来ない。
「星………ライ………夜美………」
アギトだけは何とか立ちあがり、3人を見る。
3人共血だらけで、バリアジャケットも解除されていた。
「くそ………くそ!!」
アギトが飛び、右手に火の玉を作り出し、バルトマンにぶつけようとするが………
「きゃ!?」
その前を誰かが通過した。
「………優理?」
「お前が!!!!!!」
エターナルソードを両手に展開して斬りかかる優理。
「レイを………よくもレイを!!」
しかし優理も圧倒的な力を持ちながらも今までの戦いでダメージを受けており、今までの動きが出来ていない。
対してバルトマンはコアの力が弱くなってきているが、未だに修復力が残っており、次第に力が戻っていく。
「くそ、くそ!!」
「優理!!」
ミズチブレードで斬りかかり、優理を助けようとするが、バルトマンの展開したスフィアの攻撃に援護出来ずにいる。
2人は次第に押されていった………
「そんな………」
「なあお前が居なくなっただけでみんなあんな風になるんだ」
先輩に言われ、皆の戦いの様子をディスプレイで見ていたけど、戦況は最悪だ。
このままじゃ全員殺される………
「くそ………」
「零治………」
「じいさん、俺にもう一度………」
「一度転生した者を生き返らせるのは儂の力じゃ出来んのじゃ………悪いの………」
そう言って申し訳なさそうにする神様。
くそっ、何でこんな時に俺は………
握り拳から血がにじみ出るがそんなの気にならない。
「なあじいさん、やっぱり俺決めたよ」
「やはり気持ちは変わらんか?」
「ああ、アイツらは俺の家族だから………」
「そうか………」
そう言って寂しそうに神様は呟く。
「零治」
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