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とある星の力を使いし者
第18話
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いる訳ではなさそうだな。」

二人は何も驚いていないがステイルは驚愕の表情を浮かべている。

「馬鹿な、黄金練成(アルス=マグナ)は理論は完成しても呪文が長すぎて完成させられるはずもない。」

ステイルの問いにアウレオルスではなく麻生が答えた。

「だからお前はこの「三沢塾」の生徒を利用した、違うか?」

「ほう、存外頭も良いようだな。」

「どういう事だ?」

ステイルはまだ分かっていないのか再び問いかける、上条もその事に分かっていないようだ。

「一〇〇や二〇〇の年月では儀式は完成できない、だが一人で行えばな。
 だから此処にいる二〇〇〇人もの人間を操り「グレゴオリの聖歌隊」のように、呪文を唱えさせ呪文と呪文ぶつける事で相乗効果を狙った。」

「ここは異能者達の集まりの筈だ。
 「グレゴオリの聖歌隊」など使えば回路の違うヤツらは身体が爆砕して果てる筈だ!!」

「なぜ、気づかない。
 壊れたのなら直せば良い話だろう。
 あの壊れたビルを直した時のように。
 伝えてなかったな。
 あの生徒達は何も死んだのが今日が初めてではない。」

「てめぇ!!」

アウレオルスの言葉を聞いて上条はそのまま襲いかかろうとするが麻生が前に立ちそれを阻む。
上条はそのまま麻生を乗り越えてでも行こうとするが、先ほどとは違う麻生の雰囲気を感じ取る。

「正直。」

麻生は言う。

「姫神を此処から連れ出すだけだから、お前の相手は適当にしていたが気が変わった。
 お前はここで俺が倒す。」

ふっ、と麻生の言葉をアウレオルスは鼻で笑うと再び首筋に針を突き刺す。

「私も貴様の力は興味があったがこれで終わりだ。
 銃をこの手に、刀身をもって外敵の排除の用意。」

すると、アウレオルスの手に鍔は大昔の海賊が使っていたようなフリントロック銃の先に剣が埋め込まれていた。

「人間の動体視力を超える速度にて刀身を旋回射出せよ。」

アウレオルスが右手を振った瞬間、恐るべき速度で扇風機の羽のように回転して襲いくる。
普通の人間ではまず避けれない。
例え麻生が避けても後ろにいる上条に当たってしまう。
だからこそ麻生はその剣の弾丸を人差し指と中指の間で受け止めた。

「なん・・・だと・・・」

アウレオルスは信じられないような表情をしている。
それもその筈、自身が人間の動体視力を超える速度と設定したので避けるおろか受け止める事など不可能なはず。
例え受け止めたとしてもあの弾丸の速度を指で受け止めれば確実に指が吹き飛んでしまう。
なのに、目の前の男は受け止めたのだ。

「どうした、こんなものか?」

指で挟んでいる剣が砕け散ると同時にアウレオルスに言い放つ。

「くっ!?
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