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とある星の力を使いし者
第18話
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当麻だ。」

な、に、とさっきまでとは比べ物にならないくらいに二人を凝視する。

「そういう事さ、インデックスはとっくに救われているんだ。
 君ではなく今代のパートナー達によって。
 君にできなかった事をそいつ等は成し遂げてしまったんだよ。
 ああ、信じられない気持ちは分かるよ。
 何せ僕はそれを直接見たのに未だに信じられない、いや信じたくない、かな。
 永遠にあの子はこっちに振り向かない。
 その事実を突き付けられたようなものなんだから。」

「待て、それでは・・・・」

「ああ、ご苦労様。
 君、ローマ正教を裏切って三年間も地下に潜っていたらしいけど、全くの無駄骨だよ。
 今のあの子は君が望んだ通り、パートナーと一緒にいてとても幸せそうだよ。」

その一言が決定的だった。
アウレオルス=イザードは自分を支える全てを破壊されたように狂笑する。

「ははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」

完全に狂ったな、と麻生は思いそして上条の方を見るとアウレオルスをじっと見ている。
どうせ自分もああなっていたかもしれない、と考えているのだと思うが麻生は絶対にそうはならないと考える。
上条当麻は例えアウレオルスのような境遇にあって狂っても、最後にはインデックスがこれ以上悲劇に遭わない事に喜ぶはずだ。
そしてアウレオルスは上条と麻生を再度睨みつける。
アウレオルスは噴き出した殺意をインデックスに向ける事も出来ず、行き場を失って暴れまわっている。
ならばその矛先がまず最初に、向けられるのは一体どこか?
考えてみればひどく当然だった。

「倒れ伏せ、侵入者共!!」

その怒号と共に麻生達に見えない重力の手に押えつけられる。
麻生は自分自身に干渉する者は麻生の了承なしに全て無効化する。
これはアウレオルスの何かしらの魔術で重力を操っている。
なので、自動補正が働かない。

「簡単には殺さん、じっくり楽しませろ!!
 私は禁書目録に手をかけるつもりはないが、貴様等で発散せねば自我を繋げる事も叶わんからな!」

だから俺は救っていない、と言いたい麻生だがそう言っても相手は聞く耳を持たなさそうなので言うのを止める。
麻生はこの拘束を解こうとしたが、それよりも先に姫神秋沙がアウレオルスと麻生達の間に立ちふさがる。
既にアウレオルスは姫神秋沙に興味はない。
否、吸血殺し(ディープブラッド)という能力ももはや不要になった。

「邪魔だ、女。」

アウレオルスは本気だ、本気で姫神を殺すつもりだと麻生達は知る。
上条は何とか自分の右手を強引に引き寄せ顔の前に、手繰り寄せるがそれよりも先に麻生が立ち上がる。
だが、麻生よりアウレオルスの言葉が早かった。

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